2014年11月末、8ヶ月連続ウルトラマラソン/トレイルチャレンジの最終章、「HK168」で香港に行ってきました!
結果は…全168kmのうちの163.5km地点、ゴール手前のCP15で関門時刻に間に合わずDNFとなりました。無念のリタイア記です。
前のエントリはこちらから。
HK168(残り4.5km)リタイア記⑦|最難関の第2セクションでナイトトレイルに突入! | reboot blog
CP6:Lam Kam Road@66km 〜 CP7:Lead Mine Pass@77km
CP7までは北側からTai Mo Shanへアプローチする11km。
6km/750mを登りっぱなしとは…第2セクションの正念場。
大きな道路沿いのエイドを出てもうしばらく下り、道路を横断して次のトレイルへ向かいます。
しかし、分岐がいっぱいあるのにマーキングがなく住宅街に迷い込み、一人だったら完全にロスト……
CP5まで同じ集団で走っていた人が、前のエイドで日本の方だったことが分かり、一緒にさまよいながらトレイルへの入り口を発見、何とか本線に合流。
ここからはまた階段でひたすら登り。そして登っていくとまた雨。風も強い。
6kmの間登り続けている間、というより、レースの間中ずっと支えになっていたのは、このレースの前に練習で行ったハセツネ前半のレビュー走、三頭山までの35km。走っといて本当によかった。このレース、距離こそ長いけど、4つのセクション各40kmのどこをとっても、ハセツネ前半の方がずっときついもんね。ハセツネFinisherなんだから、最後まで走り切れるはず。
6kmの登りを耐え忍び下りに転じてからは、急に視界が開け、明るいときに走っていたらさぞ気持ちいいだろうなというところ。でも、開けすぎていてどっちの方向に進めばいいのか分からない。
前後を走っていたランナーたちとウロウロしていたところ、ここら辺の道に詳しいローカルおじさんランナーに救われ、おじさんの後に一列になって付いていく一団。ライトの照らす足元に集中していてふと顔を上げると、野良牛の集団がそばにいたりして結構びびる…
でかい岩もゴロゴロする中を無心で下る。
山の中の休憩所、CP7へ到着!
到着したのが00:24。知らない間に新しい日を迎えてました…… 距離の計測がすでに10kmもずれてきてますが、ここまで77kmを走り、ここまでの貯金が2時間半。悪くないけど、さすがに疲れたよ。
一度止んだ雨がまた降ってきたので、屋根があるだけありがたい。インスタントの玉子スープ風にレーズンブレッド。うめーよー、温かいものが体に入るとなんか泣けてくる。
CP7:Lead Mine Pass@77km〜 CP8:Rotary Club Park@89km
第2セクションの正念場をクリアし、次のドロップバッグポイントCP8へ向けて出発。Tai Mo Shan南側の中腹を周りながら通過して下る12km。
12kmで登りが360mですから、それほど難しいパートではないはず。だったんですが…
CP7を出た下りから、すぐに右の登りに入る。エイドを出ると雨が少し激しくなっていたので、アクティブシェルを取り出して再びザックの上から羽織って出発。
数kmは傾斜のきつい林道。消化時間を稼ぐためにも歩いて登っているのに、上を羽織ってるとすぐに暑くなる。トレイルに入ると木が雨よけになるのですぐに脱いで走り出す。
ここからは一人旅になり、真夜中の眠気との闘い。
竹林のトンネルを抜け、
遠くにかすかに見えるマーキングを頼りに岩場を進み、
全身で草木をバシバシと掻き分けながら獣道を進むこと2時間弱、
街が近づいてきました。あの辺のどこかに降りていくんだろうな。CP8はもうすぐのはず。
夜中3時を迎え、眠気もピーク。
CP8に着いたら、30分ほど仮眠を取る予定でここまで貯金を積み重ねてきました。あ〜早くたどり着きたい。そろそろGARMINの充電も必要だしね。
そんなわけで一人でガンガン下ってたわけですが、どうも様子がおかしい。標高も下がってきて、距離的にもそろそろエイドが見えてくる頃のはずなのに。
トレイルを下りきると、なんと墓地の真ん中を突っ切る階段に出て、「さすがにこれはコースとしておかしい??」と思ったのが夜中の三時半。よりによって丑三つ時に墓の中を彷徨うのは……
ロストしてるかもと思い、降りてきたところを登り始めると、上から集団で同じルートを降りてくるのでとりあえず合流。「やっぱ間違ってないよね?分岐なかったよね?」とお互い確認し、お墓を突っ切って道路に突き当たるも、右側にも左側にもマーキングなし。いよいよおかしい。
突き当たった道路を左に行くと下り。高低図を見るとCPまでずっと下ってるし、左が正しいのか。一方、コースマップを見ると、右方向に進むのが正しいように見える。数人が分かれて見に行ったりしている間にも続々とロストしたランナーたちが下ってくる。もちろん、ロストしたとは思ってない。
こうなったら各々が正しいと思う行動をとるしかなく、間違っていることを承知で道路を進む人もいれば、うんざりしながら来た道を登る人もいる。自分ももう一度登り始めては、上から来る人に事情を説明し、マーキングがあったか?分岐はなかったか?を幾度となく確認し、確認する度に戻ろうという決意が揺らぐ… だって、誰だってせっかく下ってきた道を登り直したくないでしょ。
中国から来たという女子ランナーと一緒に登ってマーキングを探しに行くも、どうも今回のレースのものではないようなものしか見つからず、そうこうしているうちに「こっちの方かも」と言うおじさんランナーが現れ、藁にもすがる思いで彼が見つけた右方向への分岐を三人で進むも、しばらく行って行き止まり。OMG!!!
マンガとかで頭を抱えて悩んでいる人が出てくるけど、本当に混乱するとあんな状態になるんだな。まるでマンガのキャラように頭を抱え、「どうすればいい?どうすればいい??」と口からこぼれている自分に気付いた深夜4時半。こんなはずじゃなかったのに…
HK168(残り4.5km)リタイア記⑨へ続く。