HK168(残り4.5km)リタイア記⑪|5分前…7分前…関門をくぐり抜けて140km。

2014年11月末、8ヶ月連続ウルトラマラソン/トレイルチャレンジの最終章、「HK168」で香港に行ってきました!

結果は…全168kmのうちの163.5km地点、ゴール手前のCP15で関門時刻に間に合わずDNFとなりました。無念のリタイア記です。

前のエントリはこちらから。
HK168(残り4.5km)リタイア記⑩|自己最長110kmを超え、未知の領域に突入。 | reboot blog

CP11:Tai Lam Chung Reservoir Road@118km 〜 CP12:Rotary Club Park@130km

セクション3のラストパート。ドロップバッグの待つCP12(=CP8)へ戻る最後の12km、めちゃめちゃ長かった……
コース図CP12

高低図で見るより、ずっとつらいこのパート。
高低図CP12

というのもこのパート、12kmあるのに設定時間が2時間しかなく、セクション3に入ってから、ずっと焦って貯金を作り直していたのは、全てここのためでした……

何もないエイドをさっさと出て、暑いトレイルへ。背後では、このエイドでリタイア申告する人の声。エイドから中々出ようとしない他のランナーたちも、もうレースを終えたんでしょう。関門時刻から30分ほどのギリギリゾーンを走っていると、どのエイドもそんな状態。出ていく人より、そこでレースを終える人の方が多いという・・・
141130 CP12 1

高低図を見る限り、序盤はなんてことなさそうなのに、とんでもなくつらかった舗装路のアップダウン。しかも斜度がひどい。壁でしょ、壁。足柄峠の頂上付近、もしくは野辺山ウルトラの馬越峠を思い出す。
141130 CP12 2

この辺りですでに、先に出て行った何人ものランナーが次を諦めたことが分かるような走り方。

しばらく併走した二人組は、

「もう無理だって!この調子じゃどう考えても間に合わない。」
「私はそれでも行くわ!やってみなきゃわからないじゃない!」

みたいな会話を・・・「それでも行くわ」おばちゃん一人が、走ってしばらく付いてきましたが、途中で脱落。別の三人組も、無理を悟ったのか、公園内の地図を見てコースルートを外れて下山していきました。

CP8を最終ランナーとして出てからというもの、何人かは抜いてきたけど、おそらくその人たちは、次のエイドでレースを終えているはず。抜いても抜いても、常に最終ランナー。

起伏の激しい舗装路ゾーンを抜けると、CP12へ抜ける激登りが待ち受け。前を登る軽快な女子ランナーは、トレーニングで来てるらしい。香港のトレラン人口すごいな〜
141130 CP12 3

なが〜〜い激登り。
141130 CP12 4

登り切ったら走るだけ。いかんせん時間がない。

そもそも走力的にカツカツな上、すでに28時間130km近くも走っている体。前半の貯金にかけてたんだけどなーすってんてんだなー…… 基本的にはどのレースも、「宵越しの銭は持たない」系のギリギリランではありますが、今回はいよいよやばい。一瞬たりとも迷ってる暇はない。

いよいよエイドかというところで迷いかけたところ、CP12を出てきたらしいランナーを発見。とっつかまえて、「チェックポイントどっち!!???」と問い詰め、教えられた方に見覚えのある駐車場を発見して駆け込んだら、関門時刻の5分前…… やれやれ。
141130 CP12 5
(写真はドロップバッグ拾って、落ち着いてから撮ったので2分前の14:28)

まるでタスキをつないだ箱根ランナーの気分。これで次の区間も走れる。第13ランナーも自分だけど。

141130 CP12 6
CP4で、まさかのお湯切れで食べられなかった激辛ミーゴレンカップヌードルで復活にかける。一番きついと思っていたパートを抜けました!ようやく完走が見えてきた!!

CP12:Rotary Club Park@130km 〜 CP13:Shing Mun Pineapple Dam@141.5km

いよいよ最終のセクション4へ。
コース図CP13

ここも11.5kmで2時間と厳しいパート。一難去って、また一難。
高低図CP13

しかし、カップヌードルがめちゃめちゃうまい。これで息を吹き返した。でも辛い。めちゃめちゃ辛い。こんなもの、ランナーにくわしちゃいかんだろ。

ここでもレースを終えた人たちがすっかり寛いでいる中、5分前に駆け込んできて、なお先に進もうとするぼくに、ボランティアのおばちゃんがおにぎりをくれた。香港式なのか、力士が握り固めたような固さだけど。最後の40kmのお守りとして、背負ったままのザックに詰めてもらう。ゼッケンに付いている日本の国旗を見て「ガンバッテ!」と。エイドのおばちゃんは、どこの国であっても天使に見える。

結局ここでも最終ランナーとして出発。しかし、すぐに分岐に出くわし、マーキングがない。こんなんばっかだな。高低図に従って下ってる方を選ぶと道路に出たところでマーキング発見。もうロスってる時間ないからね。
141130 CP13 1

町の中を通過してトレイルへ入る。
141130 CP13 2

なぜだか最終ランナーとしてのプライドが芽生えてきた。激辛カップヌードルのおかげもあり、135kmを超えてもまだ走れる。全身、めっちゃ重いけど。体の感覚、もうほとんどないけど。
141130 CP13 3

下りに転じると残りは2kmほどのはず。間に合うかなあ〜転がり落ちるように下ってると…
141130 CP13 4

出た!CP13!!
141130 CP13 5
7分前に到着!危なかった……

日本語を使ってくれようとする親切なスタッフ。最後だから色々とかまってくれる(笑)インスタントスープを作ってもらい、おばちゃんにもらったおにぎりと一緒にいただき、夜に備えて補給!

HK168(残り4.5km)リタイア記⑫へ続く。

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