昨日、トライアスロン用に購入したバイクで初乗りしてきました。通勤用にロードバイクにも乗ってるんですが、レース用のカーボン車は桁違いで感動、感動です。速いです。
速いのは自分ではなくバイクなんですが。実力はお金で買えるものなんだと、大人な勘違いをしないようにしないと。
しかし、慣れないバイクライドに疲れたのか、帰宅後、気付いたら寝落ちしてました…やることいっぱいあったのに…目の前の睡眠欲にこんなにあっさり負けるなんて、やっぱり全然ストイックじゃないじゃないか!
というわけで、昨日のエントリを書いてから、またちょっと「ストイック」ということについて考えたので、ちょっと書いてみます。
欲求プライオリティがどんな時もブレないということ
今日は往復合わせても、たかだか40kmちょっとの練習で寝落ちしてしまったわけです(アイアンマンは180kmですよ。さらにその前には3.8km泳いで、その後にはフルマラソン走るなんて何回寝ればゴールできるんでしょうか)。
これは睡眠欲という、目先の快楽に振り回されていることになるんでしょうね。だって、寝てなかったらやりたいと思っていた別の欲求がいっぱいあって、結果的にはそれができなかったわけなので。
今日の予期せぬ昼寝のように、あまり生産的でなく、でもその時々で一番欲しているものに振り回されないってことが”ストイック”ということなんだろうと思います。
つまり、次々と現れてくる瞬間的・短期的欲求に惑わされることなく、自分で決めた欲求(やりたいこと)のプライオリティを貫いて、ブレないってことが大事。
「やせたいから間食しない」と決めたのであれば、猛烈に襲ってくるポテチ食べたい欲求にも惑わされないってのが、ストイックな生き方というわけです。
どうすりゃいいの?:①欲求をプロジェクトで束ねる
そうは言っても簡単じゃないですよね・・・なにしろ、全部が欲求なんだから。
それでどうするかって話ですが、平時に冷静に高い優先順位においた欲求を、自分でうまく翻訳してあげないといけないんだと思います。
たとえば、マラソンやトライアスロンの練習の場合、ふつうだったら、
「練習したい」<「練習せずにのんびりしたい」
になってしまうところを、
「アイアンマンを完走するために練習したい」≒「練習せずにのんびりしたい」
にしたり、さらには、
「アイアンマンを完走して、鉄人と呼ばれるために練習したい」>「練習せずにのんびりしたい」
とか、ちゃんと個々の小さな欲求に意味付けをしてあげないといけないということですね。目的まで遡るということと同義かもしれません。
「意味付け」とか「真の目的」とか言うと難しくなるので、「欲求をプロジェクト単位で束ねる」という感覚がいいかなと思っています(余計むずかしい??)。
今日の一つ一つの練習も、その練習時間の捻出も、レースのための宿の手配も、全部「アイアンマンになりたいプロジェクト」で束ねられた欲求ということで、まとめてごっそりプライオリティ上げるわけです。
どうすりゃいいの②:あっちを我慢するんじゃなくて、こっちを優先する
プライオリティというからには、比較対象があって、その間に順番があります。
たまたまお互いに干渉する欲求同士の場合、結果的にはどちらかを我慢することになります。しかし、それを我慢することによって、もう一方は実行できるんだから、我慢する方の欲求ではなく、実行できた方にスポットライトを当ててあげるのがよいのではと思います。
かなえてあげられない欲求ではなく、かなえてあげられる欲求にフォーカスする。
プライオリティというのはそもそも順番であって、下位のものを否定するということではないわけです。時間とかお金のリソースが足りなかったために後回しになっただけのことで。
上の例であれば「のんびりしたい自分」は否定しないけど、「練習したい自分」の気持ちの方をもっと大事にする感じでしょうか。
「あっちを我慢」という禁欲的アプローチはすごく難しく感じるんですが、「こっちを優先」に注力するアプローチは、貪欲な人ほど実践しやすいのでは。
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昨日の反省をもとに、ストイックな生き方について、また少し考えてみました。
そもそも、「欲求のプライオリティ」とかいって自分の欲求をきちんと管理できること自体が、鉄人ならぬ哲人の業なのでは・・・自分がそこからはほど遠いところにいることを実感した次第です。
結局、「自分をどう躾けるのか」ということなんでしょうね。こうしてストイックって何だろうと考えてみることが、鉄人と哲人への第一歩となったことを祈っています。