今週末に参加した第20回八ヶ岳野辺山高原100kmウルトラマラソンの完走記その3です。
これまでのエントリは、こちら。
第20回八ヶ岳野辺山高原100kmウルトラマラソン(また超ギリ)完走記① | reboot blog
第20回八ヶ岳野辺山高原100kmウルトラマラソン(また超ギリ)完走記② | reboot blog
スタート@0km~JR鉄道最高地点@7km
いざ出発!スタートゲートをくぐり、まだ雪の残る八ヶ岳をバックに走り始めます。5:00のスタート時点では、すっかり日も上り、明るくなっています。いい天気で本当によかった!グローブは置いてきたので手先は冷たいですが、日が当たると暖かいです。
まずは序盤の難関、8kmからの赤岳山麓林道トレイルに向かい、畑や牧場の中を進みます。トラクター渋滞も!
空気がとてもきれいで走っていて気持ちいい!ところがそれも長くは続きませんでした・・・20分ほど走ったところから、左ヒザに違和感が・・・いや、気のせいかな。いやいや、これは気のせいではない。まずいっす。
明らかに、左ヒザの腸脛靭帯がうずいてます。左足接地のたびに、ヒザ外の骨の上をコリコリと靭帯が動いているのが分かります・・・この日はどうも調子が良くない日に当たってしまった模様。
チャレンジ富士五湖では、かなり慎重にストレッチし、かなり慎重に走り出し、かなり慎重に脚の振り出し方に気を付けて走り続けたので、最後まで痛みが出ることなく走り切ることができたんですが(その分3週連続レースの疲労に苦しむことにはなったものの)、今回はそんなにうまくは走らせてもらえないようで。
何度も立ち止まり、お尻と腿のストレッチをしながら、体が温まり、ほぐれて痛みがなくなるのを待ってみるも、脚を動かす度にどんどん痛みが増してくる。こうなるともう、悪化に向けての一方通行。
今日はそういうレースの日なんだと、ヒザとの闘いがメイン・アジェンダの日なのだということを、4km地点で悟ります。残り96km、このヒザと一緒に走るのは気が重いですが、自分のヒザ以外とは走れないんだから仕方がない。と、ラン人生初めての痛み止め(ロキソニン)投入を決意。
これまでは、痛み止めを飲むことを自分の中のルールとして禁じていたんですが、富士五湖が終わってからの4週間、もっと言えばこれまでの総人生の結果が今のこのヒザなんだから、あとは残りの13時間でなんとかつじつまを合わせるしかないっす。
そして、つじつま合わせは後になればなるほど、無理が生じるもの・・・仕方がないのでルールを一つ捨てました。
ちょうどこの頃、同じくOPP(おなかのアクシデント)との初戦を終えたラン仲間のラオウ選手が、巨体を揺らしながら追いついてきました。待ち時間によるタイムロスはあったものの、初戦はうまくいなした様子。しばらくの併走の後、JR鉄道最高地点で、ヒザの不調とロキソニン投入を告げ、先に行ってもらいます。
仲間の背中を追いかけられることが大きな励みになるということを、この後初めて知ります。
JR鉄道最高地点@7km~コース最高地点(1908m)@18km
JR鉄道最高地点のトイレに並んでる間に、お守り代わりに2錠だけ持っていたロキソニンを1錠投入し、神頼みも兼ねて「幸せの鐘」を鳴らしてみます。
鳴らし方にコツが必要らしく意外と手間取るので、タイムロスがイヤな方は素通りしましょう(笑)
それにしても、こんな景色の中走れるなんて、本当に幸せです。コンディションが万全ならね!
なんて不貞腐れたくもなりますが、まあ、すべてが万全の状況なんてそうはありませんから。能力があってもコンディションが悪ければ外されてしまうサッカー日本代表なんかと比べれば、自分の意思でレースを続けられるだけでもありがたいこと。
この後、じわじわと登りが始まり、まだ痛み止めは効きませんが、いよいよ林道に突入。
林道は登りも含め、ゆっくりでも走り続けるレースプランだったんですが、脚をかばうため早歩きに切り換え、すでに予定よりかなりの遅れを取っています。この区間が一番、完走を諦める気持ちと激しく闘っておりました。オダギリジョーばりに「どーする?どーすんの、俺!?」と自問自答を繰り返す林道。
徐々に傾斜が厳しくなり、標高とともに気温も上がり、意識が朦朧としてきたところで「コース最高地点1908m」に到達。
まだまだハーフマラソンの距離にも至ってませんが、この景色を見られただけでも登った甲斐があるというもの。富士山が見事です。ここからは下りです!
(つづく)