前のエントリでお伝えした通り、この週末は奥久慈トレイルレースで、ラン人生初のリタイアを経験しました。
もしかすると、リベンジに燃えているかもしれない来年の自分や(今はまだ全くそんな気持ちになりませんが・・・)、奥久慈トレイルに興味をお持ちの方の何かの参考にはなるかもしれないので、リタイア記を残しておこうと思います。
傷口をえぐるようで、気は進みませんが(苦笑)
エントリーから間違っていた私
今考えると本当に大甘だったんですが、近いのにあまり行ったことがない茨城に観光気分でした。そう、観光。
日本三名瀑「袋田の滝」とか、にほんの里100選にも選ばれた「持方集落」とか、本州一の吊橋で日本最大級のバンジージャンプがオープンしたばかりの「竜神大吊橋」とか、そんなところを走れるって、すごい楽しそうだよね〜
って観光気分で行ってきたら、えらい目に遭いました…
オフィシャルサイトを見てもらえれば分かりますが、「新緑の深まる季節」とか「マイナスイオンをたっぷり」とか「あたたかいおもてない」とか、ものすごくピースフルなことが書いてあります。
どれもウソではないですが、ひとたびレースが始まると、ピースはどこにもありませんでした。エイドはたしかにあたたかかったですけどね。
POWER SPORTS | パワースポーツ「2014 OSJトレイルランニングレースシリーズ 第4戦 OSJ奥久慈トレイルレース」
蔵王トレイルもそのパターンで行って、痛い目に遭ったんですよね(反省してますが、たぶんこれは直らない)。
それに近場だし、70km以上がほとんどの2ポイントレース(※)の中、50kmで2ポイントっておトクじゃない?という下心も。
こんな浅はかな気持ちで奥久慈にエントリーした自分をビンタしてやりたい(もっと言うと、奥久慈を甘く見て、その二週間前にウルトラ最難度の野辺山100kmと、一週間後に大島でのトライアスロン2戦目を入れやがった自分を往復ビンタしてやりたい)。
そんなこんなで、いざ行ってみて待ってたのは、
たった37km走るだけで10時間かかり、その間に富士登山で言うと2回分を超える3200mぐらい登ってるのにゴールのかけらも見えやしない、規定だから持っていたサバイバルシートとかファーストエイドキットとかライトの予備電池とか、まじで全部これ使い切ることになるんじゃないかと思うぐらい険しい険しいアドベンチャー観光でした・・・
※UTMB/UTMFにエントリーするために必要なポイントのこと。念のため。
徐々に正体が明らかに
徐々に、と言いながら自分がエントリー前にちゃんと調べてなかっただけなんですが…この奥久慈、調べれば調べるほど難関レースだということが明かされていきます。
・エントリーしたあとでチェックしてみたら、50Kのレースではあるものの累積標高4000mというアップダウンの激しさ
・2週間前の野辺山ウルトラを終えたあとによくよく他の人のブログとか見てみたら、どうも50Kとは名前だけで、実際は60kmほどあるらしい(その後Official Webを見直してみたら、レース名から「50K」の文字が消え、「奥久慈トレイルランレース」という名前に…30Kの部ができたから?「50Kの部」というのは残ってます)
・さらによくよく情報収集してみると、岩登り/綱登り/沢渡りと、アップダウンだけでなく、要求される技術レベルもガチっぽい。
・さらによくよく関門情報を見てみると、制限時間が野辺山ウルトラと同じ14時間。そして完走率はと言えば、65%程度の野辺山に対し、57%(去年データ)という低さ。
前日の説明会で、さらに追い打ちをかけるようなことを言われるとは思ってもみませんでしたが、この時点でもうすでに、これはやばい、と。
しかし、鍛え直すにしても手遅れなので、とにかく野辺山の疲労を抜き、酷使してボロ雑巾のようになったヒザのケアに集中し、出走することだけを考えました。
ノーポチするのはいいけど、準備を怠ってはいけません。出ると決めたら、しっかり準備して出ないと、トレイルは危ないですからね。
来年もノリだけでポチってるかもしれない自分への伝言です。
(つづく)