思考停止を反省。歯みがきは「食後すぐ」ではなく「食後30分たってから」が正解らしいです。

本日は、軽めの話題で。

今日、ランチ後に歯みがきをしていて、

     「歯みがきは、食後30分たってからの方がいいらしいよ」

と会社の先輩に言われました。え、まぢですか?子どもの頃から「食べたらすぐ歯みがき」と言われ続け、その通り素直に育ってきたんですが。

そう思いながら調べてみると、たしかにその通りらしいです。これ、知ってました?

Image(6) 歯磨きは「食後すぐに」が正解なの? | web R25

どうも、食後はしばらく唾液が出やすい状態にあるが、唾液には虫歯を防ぐ働き(※)があるので、歯みがきですぐに洗い流してしまうのはもったいないという理由だそう。

※唾液には、糖分などにより酸性に傾いた口内を中和する働きがある。食後、口内が酸性になったまま歯みがきをすると、歯の表面のエナメル質を傷つけてしまう。また、唾液には歯の石灰質を修復するミネラルが含まれている、といったことのようです。

細かい話はいいとして、これらは近年の研究によって分かってきたことのようですが、一度定着してしまった常識や習慣は、情報をアップデートする対象から外れてしまい、アンテナが立たないのです・・・

これは、思考停止の典型的なパターンですね、とちょっと反省中。

などと言いながらも、こういうところに書いておくと、関連情報があった時、誰かが教えてくれたりするんじゃないかと期待しています(笑) 情報は集めるより、集まってくる状態を作る方が大事ですし・・・

ちなみに、歯については、半年に一度の定期検診は励行しているので、今度の検診で、歯医者さんに聞いてみようと思います。

完走記を書くことのススメ。

2週間前の信越五岳トレイルランニングレースで痛めた右アキレス腱の炎症が、なかなか回復しません。

***

走ることができないので、体幹トレーニングやスイム等できることをやっているものの、2週間後には念願の日本山岳耐久レース(ハセツネ)が控えているだけに、不安がないと言えば嘘になります。

仕方がないので、そんな不安を克服しようと精神の方を鍛えることにしています。といっても、鍛え方はとても身近なもので、たとえば、

・手に汗握りながら、接戦のアジア大会女子バレーを応援する。
・無事に着地しかけた仕事を、あえてチャレンジングな方向に引き上げてみる。
・誰よりも信用ならない自分がチューブ交換したバイクで通勤する。

などなど。ぼくの精神の鍛錬のために仕事でとばっちりを受けてしまってる人がいたらごめんなさい。

***

これだけだと強度が足りないなあと思う時は、気まぐれで過去の完走記を軽く読み直したりもします。

普段、自分のブログを読むことはほとんどないんですが、完走記については、前に経験したレースの時の辛さを、自分の中で再現するための材料として読み返すことがあります。

正しいかどうかは知りませんが、ぼくは心も超回復すると信じているので、辛かった時の思い出はレースに限らず、過去のこととして葬ることなく何度でも思い出した方がいいと思ってます。ドMでしょ?

***

そうは言っても実際のところ、書きながら消化しているのか、ブログを上げた時点で精神面の超回復も完了していることが多いようです。読み直してみても、

「なぜもっとできなかったんだろう」
「今ならもっと頑張れるはず」

と、その時の苦しさを棚上げして強気の反応を見せる自分に戸惑うことも多いです。表現力の欠如に起因する再現性の不足の可能性は否定できませんが。

書くこと自体の効用については、以前ブログでも書いたことがありますが、完走記に関しては、それらに加えて心の超回復を促進するという効用もありそうですよ。

書いてよし、読んでよしですね。

走ることに限らずですが、辛い思いをした時ほど、○○記を残してみるのはいかがでしょうか。

初めてロードバイクのチューブ交換やってみたけど、やっぱり全然できなかった orz

週末の金曜日は、珍しく深夜まで飲んでいました(コーラを)。

今はロンドンに駐在している親しい会社の先輩が出張で来ていたので、気の置けない同僚と飲みに行っておりました。

先輩曰く、「仕事が大変なのはいいとしても、駐在の狭い人間関係の中ではバカ話をして爆笑する機会もないんだよ〜」ということで、つまらないことで笑い合える仲間と場は貴重だということで。家族思いの先輩は、寝不足のまま翌朝、さっさと飛んで帰りましたが…

最近は飲みに行くこともほとんどないんですが、笑うために飲むというのはちょっと新しい視点かもしれません。たまには飲みに行くのもいいかも。

はい、それはそれでいいとして、その帰り道、人生で初めて自転車のパンクというものを経験しました…トライアスロンを初めてさらに身近になったバイクですが、本当にパンクってあるもんですね。

その時乗っていた通勤用バイクには替えチューブもパンク修理キットも詰んでおらず、深夜2:30、眠い目をこすりながら30分ほどバイクを押して帰りました…

というわけで週末、これまた人生で初めてのチューブ交換をやってみたんですが、絶望的なほどにド下手でした!パンクした後輪のチューブ交換だけで、気付いたら1時間が経過…orz あまりにもうまく行かず、途中でYouTubeのビデオでやり方を復習し直したりしてたからでしょうか。それにしてもねえ。
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何を隠そう、ぼくはチューブ交換が嫌いです。というより、輪行用に解体したり組み立てたりするのも嫌いなので、メカニック的なことが嫌いなんでしょうね…

IRONMAN JAPAN北海道の直前には、お世話になっているトライアスロン・ショップでチューブ交換を習ったので、今回も必死に習ったことを思い出しながらやってみたんですけどね。おかしいな。

その時の様子を、トライアスロン仲間の羅王さんが「何でも出来る漢と思っていた仙人が、パンク修理に関しては全然下手クソなのである。」とブログに書いているのを見て、異議申し立てをしようと思ったこともありましたが、しなくて本当によかったです。
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せっかくなので、備忘録として手順をメモ。

①車輪を外す(後輪の場合、外しやすいようにギアを一番外側へ)。
②空気をしっかり抜く(パンクの場合すでに抜けてますが)。
③バルブの近くから、タイヤレバーを使ってタイヤを外していく。
④穴の開いたチューブを抜く。
⑤タイヤをチェック(パンクの原因を排除)。
⑥タイヤのビートが半分リムに乗っている状態で新しいチューブをリムにセット。
⑦チューブをリムに落とし込んでいく。
⑧バルブの反対側から、タイヤのもう一方のビートをはめていく。
⑨チューブが、タイヤのビートとリムの間に挟まってないかチェック。

しばらくは、週末ごとに練習しようかな。経験上、一定期間に3回ほどやっておけば、あとは簡単なリマインドで手順を脳内メモリから呼び出せるようになるはず。

なお、こちらの動画を参考に復習させていただきました。

今回の反省点ですが、定着させるべきものは、定着させるつもりで、ある程度脳に余裕のある時に覚えないとダメだということですね。

IRONMAN直前に習ったときは、明らかに”短期記憶”用の覚え方をしてました。すなわち、「とりあえず、IRONMANさえしのげればいい」と思って習っていたので、レースが終わったらすっかり忘れてしまっていたようです。レースどころか、たぶんバイクパートが終わった瞬間、忘れてたんだろうな…

あの時は初めてのIRONMAN前だったし、そんなにいっぱい新しいことを詰め込めない状態だったので無理もないんですが、バンクなどはいつやってきてもおかしくない危機。バイクに乗る以上はしっかり”長期記憶”的に習得しておくべきでした(そして、もちろん替えチューブと修理用キットも積んでおくべきですね)。そういう意味では、ちょうどいいタイミングでパンクしてくれたというこで(笑) レースでのお勉強は勘弁なので。

ちなみにパンクの原因ですが、極小の穴が何点か固まって空いており、タイヤには何かが刺さっていたわけではなかったので、チューブ自体が劣化していたのかもしれません。パンクした瞬間は、けっこうな段差に勢いよく乗ってしまったので。

今回は、通勤用バイクだし、一番安かったこのチューブを使ってみましたが、いいものは何か違いがあるんでしょうか…
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ノーマルホイールだし、バルブも一番短いので大丈夫だと40mmを選んだら、ちょっと短かったようで、空気がとても入れにくいです…何事も確認は大事ですね。

今回のことで「走れればいい」と思っていたレベルから一歩前進しました。これからはメンテナンスもしっかりできるようになりたいと思います。

他でもない自分が作業をしているだけに、明日の出勤がとても不安です…

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑫:最後にちょっとだけ真面目な話。相馬選手と「全力を尽くす」ということについて。

先週末の日曜日に参戦してきた信越五岳トレイルランニングレース110kmの完走記その12、完結編です。

これまでのエントリは、こちら。

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記①:優しいレースではあったけど、易しいレースではなかった(゚Д゚;) | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記②:スコット・ジュレクも登場!競技説明会&ウェルカムパーティー。 | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記③:スタート@0km〜1A@18.5km。爽やか・フカフカ・重い脚。 | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記④:1A〜2A 我慢の序盤戦、斑尾山。 | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑤:2A~3A 序盤の中ボス袴岳&長ーいドロドロ下り。 | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑥:3A~4A 灼熱の関川沿いでぐぐっと押し上げ。 | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑦:4A~5A 激眠!睡魔と闘う霧の登りんどう&笹ヶ峰牧場。 | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑧:5A~6A 暗闇と思考停止の黒姫登山。 | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑨:6A~8A 星空・神社・鏡池。そこから先は記憶なし(´Д`。) | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑩:8A〜最後の給水所 真夜中の瑪瑙山。 | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑪:最後の給水所~ゴール~Award Party 完全燃焼でゴール。 | reboot blog

相馬剛選手のこと。

こうして信越五岳トレイルランニングレース110kmを何とか完走できたわけですが、8月のIRONMAN JAPAN 北海道に向けてがんばっていたあたりからのこの2ヶ月ほどで、何度か読み返していた文章があります。

日本を代表するトレイルランナーである、相馬剛選手の「2011 日本山岳耐久レースレポート」です。
【New-HALE】 テーピングニュース☆トピックス ブログ:相馬選手ハセツネ2011レースレポート

ご存知の方も多いと思いますが、相馬選手はこの信越五岳トレイルランニングレースの第1回大会から3連覇を成し遂げた選手。そして、自分も来月走ることになっている日本山岳耐久レース(いわゆる「ハセツネ」)で2007年/2011年を優勝、と名実ともに日本を代表するトレイルランナーです。

そしてその2011年のハセツネで、奥宮俊佑選手との死闘を制して優勝した際の手記が上のレースレポートです。

それほど長くない文章ですが、印象的な言葉がいくつもあります。

全力を尽くすということ。

中でも最も共感し、ことあるごとに思い出すのがこちらです。


「全力を尽くすことは唯一、確かなものとして自分の中に残る。」

相馬選手にとっての全力と同じレベルで自分ができているとは思えませんが、それでも自分なりにIRONMANで追い込み続け、信越五岳で心身ともに空っぽになりながらも完走までこぎ着けることができたのは、この言葉がずっと頭の片隅に居座っていたこともあったと思います。

今年の4月から毎月ウルトラマラソン・ウルトラトレイルレースを走ってきて、完走であったり、設定したタイムであったり、それぞれのレースで、それぞれの目標があるわけですが、そういうものは全て自分の全力を引き出すための方法でしかなく、実のところ毎回のレースで追求しているのは、「どこまで自分の全力に近づけたかについての自己ベストを更新すること」であると感じるようになってきました。そして、その記録更新を認定することができるのは、自分しかいないんだ、と。

今年の6月に走った奥久慈トレイル50Kは、とても充実したレースになりました。それはきっと、ラン人生初めてのDNFという結果にも関わらず、「全力を尽くせたか?」という評価軸において極めて高いパフォーマンスだったからだろうと思うのです。

その点では、同じく6月にDNFとなったサロマ湖100kmウルトラマラソンは、結果は同じでも全く意味合いが異なります。

全力を尽くし、なお完走に届かなかった奥久慈は、めちゃめちゃ辛かったけど今思えば楽しかった。全力を出し切る前に終わってしまったサロマ湖ウルトラは、ただただ悔しかった。全力を尽くすということについて考え始めるきっかけとなった、対照的な2つのレースでした。

相馬選手はこんな風にも言っています。

 「『もう走りたくない』そう思ってゴールできることが一番の幸せなんだろう。」

ただ単につらいから止めたいということではなく、ゴールという客観的基準での達成を果たす中で、「もう走りたくない」というレベルまで力を出し尽くすということ。これがあるべき姿なんだろうと思います。

もう一度、相馬剛選手のこと。

そんな相馬選手ですが今年、2014年7月に行われたアイガーウルトラトレイル2014に出場、101kmの部で11位という成績を残したあと訪れたマッターホルンの登山中に遭難し、いまだ発見されていません。

このレースレポートを読んで以来、一度でいいからこれを書かれた相馬選手と同じレースを走りたい、相馬選手が走っている姿を自分の目で見てみたい、と思っていたのでとても衝撃的なニュースでした。

ハセツネでも優勝を争い、アイガーウルトラトレイルも一緒に走られたライバル奥宮選手が、相馬選手の捜索・ご家族のサポートなどを目的とした後援会を立ち上げられました。こちらから募金が可能です。相馬選手の一刻も早い発見を心より願っています。

最後にもう一つ、相馬選手の言葉から。

「私達、アマチュアのアスリートは、多くのことと折り合いをつけながら競技を続けている。それは当たり前のことだし、そのことを恨めしく思うことはないのだが、時々、それを言い訳にしそうになる自分がたまらなく嫌だ。」

相馬さんですら、こんな時があったんだなあと思うと少し親近感が湧きますね。そうそう、みんな本当に多くのことと折り合いをつけながら走っているんです。これを読んで、ついつい言い訳したくなる自分に喝を入れています。

さて、10月のウルトラチャレンジは、いよいよこの手記が書かれた舞台であるハセツネです。信越五岳で負ったアキレス腱炎が完治しませんが・・・どんな状態であっても、”全力”の自己ベストは更新できますからね。最後までできることを頑張りたいと思います!

「信越五岳トレイルランニングレース完走記」おわり。

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑪:最後の給水所~ゴール~Award Party 完全燃焼でゴール。

先週末の日曜日に参戦してきた信越五岳トレイルランニングレース110kmの完走記その10です。

これまでのエントリは、こちら。

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記①:優しいレースではあったけど、易しいレースではなかった(゚Д゚;) | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記②:スコット・ジュレクも登場!競技説明会&ウェルカムパーティー。 | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記③:スタート@0km〜1A@18.5km。爽やか・フカフカ・重い脚。 | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記④:1A〜2A 我慢の序盤戦、斑尾山。 | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑤:2A~3A 序盤の中ボス袴岳&長ーいドロドロ下り。 | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑥:3A~4A 灼熱の関川沿いでぐぐっと押し上げ。 | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑦:4A~5A 激眠!睡魔と闘う霧の登りんどう&笹ヶ峰牧場。 | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑧:5A~6A 暗闇と思考停止の黒姫登山。 | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑨:6A~8A 星空・神社・鏡池。そこから先は記憶なし(´Д`。) | reboot blog
信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑩:8A〜最後の給水所 真夜中の瑪瑙山。 | reboot blog

最後の給水所@102.4km~ゴール (区間 1時間20分)

最後の給水所で、温かいみそ汁をいただき、敷いてある毛布に一度寝転がって脚を緩める。あと一息。

残り時間は1時間45分ほど?前にさえ進んでいれば大丈夫か。他のランナーが、「あと歩いても大丈夫ですかね?」と聞いているのに対し、「うーん、まだ大丈夫ですが、全部歩くと余裕ないです。」とスタッフさん。

おお、まぢか。まだ走らなあかんのね・・・

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そう、あと7.2kmです。たった7.2km。

もう登りはないと信じていたのに・・・最後の林道は微妙な登りでした。
HightMap sfmt110 G2

この高低図、登ってる?そういえば、コースガイダンスで最後はゆるい登りと言ってたような言わないような。

最後まで走り通す力は残ってないので、死力を尽くして半分は走ると決めて出発。

あ~~もう右足首が限界。3A手前から感じ始めた違和感、距離にしてすでに60数km、時間にすると14時間以上も耐え忍んでくれている足首。ここまでよく保ってくれましたが。

安全圏までもう少し、、、と諭しながら、嫌いな砂利の林道を走る。MAXで飛ばしているのに8:00/kmとは!最後の最後で、ペーサーと一緒に走っているランナーがまた少し羨ましくなる。話し相手がいるだけで、気が紛れそう。「あとちょっと!」とか励ましながら走ってる。

2kmほど我慢して走ったところでいよいよ力尽き、歩きにシフト。走って早く終わらせたいのに、脚が動かず無念。

こういう場面で、最後まで走れる人になりたいと思いながら、左足を頼りに歩く。あー早く終わりたい、終わりたい。歩くとたった5kmでも1時間くらいかかってしまう終盤の恐ろしさ。残りわずか5km!という「あとちょっと感」と、それにかかる時間とのギャップ。トレイルだとなおさら時間がかかる。ウルトラトレイル向けに、このへんの”進まない感”をしっかり合わせておかないと、100milesレースなんか心が折れてしまうだろうなあ。

歩きにシフトして寒くなる中、必死のウォーキング。そして・・・

林道から最後、どうやってこの景色に出たのか覚えてないですが・・・
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YouTubeのビデオで見ていた、ゴールの景色が自分の目の前に!ああ、これだったこれだった。

自分の体とは思えないぐらい、全く言うことをきかない体とともに、ゴールへ。21時間28分でここまでたどり着きました。
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(先にゴールしていたSさんが撮ってくれていました。ありがとう!)

いやー、長かった。初めての20時間超えレース。本当言うと、20時間超えずにゴールしたかったレース。でも、冒険旅行としては楽しかった。トレイルは、やっぱりコースマップと高低図を眺めてるだけで、ワクワクしてきちゃうんですよね。

このレースの一番の収穫は、肉体的にも精神的にも自分の底が見えた、ということ。まあ、空っぽです。出し切ることほど、自分の器を明瞭に見極める方法はないので。現在の走力の輪郭がはっきりしました。

21時間28分というタイムも、嬉しくも悔しくもなく、ただただ今は21時間28分なのね、と。今はまだ、ここまでなんだな、ということで。

とにかく、自分には「お疲れ様。」と言いたい。格上のレースに、コンディションもそれほど良くない中、よく食らいつきました。そして、何よりプロデューサーの石川さんはじめ、全てのスタッフ・ボランティアの皆様、本当にありがとうございました!おかげさまで素晴らしいレースになりました。

最初に書いたように、易しくないけどとっても優しいレースでした!

ゴール後の豚汁が、最高です。走ったあとの豚汁は、豚汁界最強。
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翌日(というか当日)

午前3時。ゴールしてから豚汁をいただき、寿司詰めのバスに揺られ、宿まで1時間弱。

疲労困憊で眠くて仕方ないのに、脚が火照って、ジンジンしてバスの中でも全然寝られまへん・・・ウトウトはするのに眠れまへん。

午前5時前くらいに宿に到着し部屋に入ると、だいぶ前に到着していた相部屋の方も、脚が熱を持っていて眠れないようで。以前VESPAの方に聞いたところによると、UTMF/UTMBのような100milesレースになると、レース終了後48時間ほどは、レース中と同じように筋肉が燃焼を続けるので、レース後もエネルギー補給が必須らしいですよ。

全身を引きずりながら、風呂で汗を流し、風呂で合ったランナーと互いの完走を祝いあい、翌日(というか当日)のAward Partyのために3時間ほど眠りにつきます。既に明るいですけど・・・ここにきてようやく、眠気>脚の痛みだったようで爆睡。

そして、目覚めたときの体の状態は、

・両太ももはバッキバキの筋肉痛で、階段はもちろん前から降りられない。
・お尻とハムもちょい痛い。
・体幹深部は、IRONMANのバイクのような腹筋の鋭い筋肉痛はないものの、全体的に鈍い痛み。
・一番ひどいのは両足首で、象のようにパンパンに腫れ上がり、特に右足首はアキレス腱周りを中心に、シューズが履けないぐらい。
・ふくらはぎは、使わないことを意識していたからか無傷。ふくらはぎで吸収すべき衝撃まで足首で受けていたのかもしれない。

足首は、ちょうど一年前に初めて走ったウルトラマラソンである白山・白川郷ウルトラの翌日と全く同じ状態で、やっぱり格上レースだったと再確認。完走できたことに感謝しないと。

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さてさてわずか5時間ほどお世話になった宿をチェックアウトし、午前11時からのAward Partyへ。

総評と表彰式が行われました。
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それにしてもトップ選手たちは、全く信じ難いタイムで走っておられます。男子トップの原良和選手は10時間17分17秒、女子トップの高島由佳子選手は11時間56分24秒・・・

いつかはこんな風に、明るいうちにゴールできるようになりたいものです。その前に、完走証の木製楯を当日受け取れる17:30以内を目標に練習に励みますか・・・

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会場では、トロトロに煮込まれためちゃうまカレーなども振る舞われました。宿で朝食食べたばっかりだったのに、思わず。筋肉はまだ燃焼を続けているので、カーボローディングが必要なのです。

Party終了後、大会の無料バスで長野駅まで出て、新幹線で帰りました。充実の3連休!これにて、ようやく夏が終わりました。

今年の信越五岳トレイルランニングレースの動画はこちらです。

少しだけ「信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑫」へ続く。

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑩:8A〜最後の給水所 真夜中の瑪瑙山。

先週末の日曜日に参戦してきた信越五岳トレイルランニングレース110kmの完走記その10です。

これまでのエントリは、こちら。

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記①:優しいレースではあったけど、易しいレースではなかった(゚Д゚;) | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記②:スコット・ジュレクも登場!競技説明会&ウェルカムパーティー。 | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記③:スタート@0km〜1A@18.5km。爽やか・フカフカ・重い脚。 | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記④:1A〜2A 我慢の序盤戦、斑尾山。 | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑤:2A~3A 序盤の中ボス袴岳&長ーいドロドロ下り。 | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑥:3A~4A 灼熱の関川沿いでぐぐっと押し上げ。 | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑦:4A~5A 激眠!睡魔と闘う霧の登りんどう&笹ヶ峰牧場。 | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑧:5A~6A 暗闇と思考停止の黒姫登山。 | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑨:6A~8A 星空・神社・鏡池。そこから先は記憶なし(´Д`。) | reboot blog

 

8A@92.3km~最後の給水所@102.4km (区間 3時間27分)

寒い。8Aはじっとしていると、ガタガタ震えてしまうほど寒い。だからこそ、そばが染み渡る。うぅ。

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しかも、おかわり自由です。「いっぱい食べてってね!」と。8Aまで来ると、固形物が口に入らないという人も少なくない中、そばがおいしく頂けるのはありがたい。味もしっかり分かる。うまいっす。もちろん、おかわり。

後半戦の補給の定番となった、おかゆ&梅干し&みそ汁に、Power Bar、バナナ、コーラと、最後の闘いに備え、入れられるだけ投入。それにしても補給してる時間だけでも体が芯から冷える・・・体温キープするだけでかなりカロリー消費してそう。

ストーブを発見したので、しばし温まり、体が動くようになってから、いよいよ出発。8A、名残惜しい!でも、盛大な励ましで送り出してくれます。はい、絶対にゴールまでたどり着きますから。

さあ、いよいよラスボスの瑪瑙山(めのうやま)を攻めます。

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最後の最後にこれ持ってくるかという、コース設定が憎い。冗談抜きで本当に、憎い・・・ コース最高標高の1748m山頂まで登り続ける地獄のラストパート。

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さあ、行きます。

最初は登山道。 記憶は曖昧ですが、黒姫山登りの最後と同じような急な登りが続いたような。ここまでの90数kmの惰性で動き続けるしかない・・・そばエネルギー、早く来て!

瑪瑙山の最後は、名物(?)ゲレンデ急登だと頭では分かっているのに、「これだけ登ってるんだし、もしかして、この登山道でそのまま頂上かも」とか、「そうか、この登山道のピークが瑪瑙山頂上で、下ったあとの小さな一山がゲレンデ急登なんだな」とか、めっちゃ都合のいい解釈を築き始める。

こういう時の頭の回転はなぜか速い。そして、速いだけに間違ってる。

登山道を登り切ったと思ったところから、一度迂回してだだっ広いところに出ると、もちろん予定通りのゲレンデが出現。都合のいい解釈をきれいに裏切ってくれます。そして、体が登ることを拒否している(笑)

真っ暗でどこが頂上なのか、山容は確認できないけど、ランナーのヘッドライトの光がかなり上の方で動いていることで、あそこまでは登るんだということが分かってしまう。

頂上まで連なるライトの連なり。黄泉の国へ向かう亡霊たちのようにしか見えない・・・これは、地獄絵図。

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(何も写ってないと思いますが・・・一応、瑪瑙山ゲレンデ急登です。)

こんなに開放感のある暗闇を登ったのは初めてで、気を抜くと後ろ側から倒れて転げ落ちてしまいそう。時々、ヒザに手を置いて息を整える。そして振り返って、まだまだ後続の亡霊が下の方まで連なっているのを確認して、自分がどれくらい登ってきたのかを確かめる。

うーん、でも暗くて助かったかもしれない。この登りが全て見えてしまっていたら、あっという間に折れてるかだろうな。目の前の一歩しか見えないと、その一歩を前に進めることにしか頭が回らない。

距離にして1kmちょっと、時間にするとわずか30分弱。しかし、この日の苦行ハイライト間違いなしの瑪瑙山直登を這いつくばって成し遂げると、頂上には極寒の中、ダウンと毛布にくるまって頂上で応援してくれていたスタッフのみなさまが!

こんなとこにも人がいる・・・(涙)

ちょっとだけ頂上の岩場に座り、この後の下りに備えてこの日4つ目の持参ジェル補給。ダメ元で、ここがピークなのか?ピークのあとの、ぴょこんとした二つ目の登りじゃないのかを、問い詰め気味に確認。すばらしい笑顔で「一つ目です〜」と回答をいただき、がっかり。知ってたけどね。

山頂からはゲレンデの中の細い下りをひたすら降下。右足首が焼かれているかのように痛い。擦れてただけだと思っていたこの右足首、アキレス腱炎を発症していたようです。後になって分かったことですが。10日経ってもまだ痛い・・・

とぼとぼと力なく下り切ったら今度こその登り返し。こうなりゃもう、気合いのみ。登んなきゃ終わらないんでしょ(≧ヘ≦ )/

最後の登り、ということだけを心の支えに、全身引きずりながら登る。登る。登る。そして、下る。下り?もう登らない?本当にもう登らない??ヤターーーー!登り終わたよー。

下りは下りで右足首が死んでますが、足のコントロールもできず今さら泥んこの中に左足突っ込んで泥水染み込んできたりもしてるけど、とにかく下り。足出せば、前には進む。

力がどこにも入らないので、ペーサーとの二人組ランナーに抜かれまくるも、我慢して我慢して下っていると、

100kmキターーーーーーーーーー!!!!!!! ヽ(*´∀`)ノ

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110km − 100km = 10km?

合ってますよね?合ってますよね?こんな計算もちゃんとできなくなる。バカバカしいほど簡単な引き算を、ここまでの20時間、何度繰り返したことか(そして、何度間違ってがっかりしたことか…)。

明かりと人の声が聞こえたと思ったら給水所!102.4kmでございます。あとちょっと!

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「信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑪」へ続く。

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑨:6A~8A 星空・神社・鏡池。そこから先は記憶なし(´Д`。)

先週末の日曜日に参戦してきた 信越五岳トレイルランニングレース110kmの完走記その9です。

これまでのエントリは、こちら。
信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記①:優しいレースではあったけど、易しいレースではなかった(゚Д゚;) | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記②:スコット・ジュレクも登場!競技説明会&ウェルカムパーティー。 | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記③:スタート@0km〜1A@18.5km。爽やか・フカフカ・重い脚。 | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑤:2A~3A 序盤の中ボス袴岳&長ーいドロドロ下り。 | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑥:3A~4A 灼熱の関川沿いでぐぐっと押し上げ。 | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑦:4A~5A 激眠!睡魔と闘う霧の登りんどう&笹ヶ峰牧場。 | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑧:5A~6A 暗闇と思考停止の黒姫登山。 | reboot blog

6A@81.0km~7A@87.0km (区間 1時間24分)

黒姫山の登り&下りでの消耗が激しく、ゆっくりするつもりのなかった6Aでしばらくぐったり。涙目のまま、しばし呆然。おかゆと梅干しと味噌汁でとりあえず落ち着いて。
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5Aの乙見湖では電波が入らなかったので、ここで応援してくれているラン仲間に経過報告をFacebookにて。走ってるとつくづく思いますが、応援って本当に力になります。そして世間はただの平和な連休中日の夜8時なんだよなあということを思い出し、ちょっと遠い目。

気を取り直して、ここからようやく終盤に入ります。

6Aからはエイド祭り。6A〜7A間が6km、7A〜8A間が5.3kmと短くつなぎます。すでに80km以上走っているこの局面で15kmの区間なんか来たら死んでしまう。本当によく考えられたエイド配置。

6Aからは数kmのロード区間を経て、戸隠神社奥社へ向かい、その参道を登り、トレイルで鏡池を過ぎたら7Aです。
CourseMap sfmt110 8A

つなぎの区間です。8Aまでは大きな登りもありません。
HightMap sfmt110 7A

ラン仲間からの応援を得て再出発。真っ暗なロードの登りをとぼとぼと歩き始めます。だいぶ冷えてきました。6Aでアクティブシェル着ておいてよかった。
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前の人にならってヘッドライトを消すと、満天の星空…うぅ、また泣けてくる。「星、きれいですねーーー」「来てよかったですねーーー」「あとちょっと、がんばりましょーーー」と、ちょっと離れた距離を保ったまま、大声で前の人と励まし合う。うぅ。

ロードの脇から戸隠神社奥社へ向かう道へ入ると、草むらの中の散歩道のようなトレイル。ところどころ木の橋が架けられてるけど湿原なのか。
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ここは、多少のぬかるみはあるものの、傾斜もそれほどなく、かなり走りやすかったはず。実際、駆け抜けて行った後続ランナーもけっこういたけど、ここは歩くことしかできず。6Aの補給が吸収されるのを待ちながら、とぼとぼ歩く。

ここを抜けると砂利道へ。前は見えないけど、戸隠神社奥社の参道に入った模様。鳥居が見えてきた。真っ暗すぎて写ってないけど、鳥居です。心の眼で見たら見えるはず。
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しばらく登って振り返ると、参道を黙々と歩くランナーたちの、一直線に連なるライトが幻想的。

参道を登り切ってからは、もう一度トレイルに入って鏡池の脇を通って7Aへ。しかし、暗すぎて池の存在には全く気付かず。前の人について無心で走ってたら暗闇の中に浮かび上がる7Aに到着してました。
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20:30に7Aを出発する予定のところ、到着したのが21:02。少しずつ遅れてきました…6Aでだいぶぐったりしてたからなあ。参道までのトレイルもとぼとぼ歩いてたし。気合いを入れ直さんと。
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7Aでは、コンソメスープ、みそ汁にシャリ玉、Power Barとコーラをありがたくいただき、わずかながら復活。まだ固形物を食べられる。まだ行ける。

もう立ってるだけで寒くなってくる時間帯に突入。トイレを済ませてすぐに出発。

7A@87.0km~8A@92.3km (区間 1時間10分)

7Aから8Aは5.3kmの最短区間。8Aには戸隠そばが待っています。
CourseMap sfmt110 8A

8Aまでは、ほぼフラットなはず。
HightMap sfmt110 8A

一目も見ていない鏡池を出発してから、前のランナーに続きトレイルに入ったことは覚えてるんですが・・・ここから先、

記憶が一切ありません ∑(゚□゚;)

どんなルートだったのか、どんなことを考えて走っていたのか。全く覚えてません。かろうじて走っていたことだけは微かに覚えてますが・・・もちろん、真っ暗なので写真もなく。

まあ、もう16時間も走ってるんだから無理もない。淡々と走っていたことにしましょう。

8Aの戸隠スキー場ゲストハウス岩戸に出てきた時は、ここまでたどり着けたことの喜びと安堵。予定より12分遅れの22:12着。
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最後の闘いに備え、しっかりエイドで補給です。

「信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑩」へ続く。

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑧:5A~6A 暗闇と思考停止の黒姫登山。

先週末の日曜日に参戦してきた 信越五岳トレイルランニングレース110kmの完走記その8です。

これまでのエントリは、こちら。
信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記①:優しいレースではあったけど、易しいレースではなかった(゚Д゚;) | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記②:スコット・ジュレクも登場!競技説明会&ウェルカムパーティー。 | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記③:スタート@0km〜1A@18.5km。爽やか・フカフカ・重い脚。 | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記④:1A〜2A 我慢の序盤戦、斑尾山。 | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑤:2A~3A 序盤の中ボス袴岳&長ーいドロドロ下り。 | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑥:3A~4A 灼熱の関川沿いでぐぐっと押し上げ。 | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑦:4A~5A 激眠!睡魔と闘う霧の登りんどう&笹ヶ峰牧場。 | reboot blog

5A@66.6km~6A@81.0km (区間 3時間01分)

最大のエイド5Aでは、ドロップバックをピックアップし、右アキレス腱の擦れを診てもらう。かなり擦れているようで、消毒液にうめき声。テーピングで応急処置をしてもらい、少しマシにはなったものの、ゲイターとか、長めのソックスとか、次のレースはちゃんと手を打たなければ。

どんなささいな痛みであっても、体積で言ったら全身の0.1%にも満たない程度の小さなものであっても、たった一か所それがあるだけで、全体のパフォーマンスがぐっと落ちるもの。

疲労については110kmもの距離を走ろうと思ったら、それ自体は不可避なので、うまく付き合うためのマネジメントをしなければいけないのに対し、痛みというのは、それが痛みになる前に予防・排除し続けるマネジメントをしなければいけない。つまり、異なる二つのマネジメントをしなければいけないってことです。疲れてくる体をほぐし、いなし、だましながら、一方では痛みの芽がどこかに出てきていないか、もぐら叩きしながら走っているようなもんです。

今回は、もぐら叩きに手が回らず、しっかり痛みが出るところまで芽が出てしまって大失敗。この後、登りは筋疲労と肺との闘い、下りは右足首の痛みと闘うという、気の休まらない展開となりました。まあその、休まらないと言っている”気”というのも、あるのかないのか分からないぐらいの消耗ぶりでしたけど。

ともかく簡単な治療を終え、GARMINを携帯充電器で充電しながら、自分の体もしっかり充電。スープパスタ、みそ汁&シャリ玉(すでにみそ汁の中に投下済み)、温泉まんじゅう、コーラ。この前に治療を受けながらPower Barもいくらか突っ込んでいます。
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補給しながら、この後のナイトランに備えてドロップバッグに入れておいたヘッドライト&ハンドライトを装着。同じく入れておいたアクティブシェルを、バックパックのすぐに出せるところに格納し、序盤ですぐに外したアームカバーを再装着。

エイドが充実しているのでほとんど使っていないお守り用のジェルも、一応補充。結局、ここまでは、ロングパートだった3A~4A/4A~5Aの、それぞれ区間の後半で一つずつ摂っただけ。しかし、ここからは歩く時間が長くなることも想定されるので。後半戦に向けて、VESPA Hyperもここで投下。

ちなみに5Aは、第2関門。関門時刻18:00の一時間前、17:00に5Aを出発。もはや一切、余裕なしです。

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5Aはペーサーとの合流ポイントでもあります。ペーサーは付けなかったんですが、ここで合流して息を吹き返すランナーも多く、またペーサーに引っ張ってもらってペースを上げるランナーも多くて、羨ましく思いながらその姿を眺めました。

「ペーサーにつぶされることもあるし(オーバーペース)、疲れすぎててケンカすることもある(笑)」と石川プロデューサーが説明会で言ってましたが、メリット・デメリット含めて、このレースの楽しみ方の一つではあるなあ。ペーサーで出るのも面白そうだよ、お役に立てるかは別にして。今か今かと、パートナーが5Aに入ってくるのを待ち受けたりしてみたい。

乙見湖にかかる橋を渡ると階段を登ってトレイルに突入。休憩で少し冷えた体が再び温まる。
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5Aから6Aは、中盤の大ボス黒姫山登りを含む14.4km。しかも、この登山道はドロドロです。しかもしかも、時間的にはこの区間でナイトトレイルに突入します。
CourseMap sfmt110 6A

区間行程の2/3以上が登り。6Aの予定時刻は19:30。勝負所の2時間半!
HightMap sfmt110 6A

20分ほどの休憩でリフレッシュ。しばらく続く走れるトレイルはしっかり走ります。
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途中で70km地点を通過。ようやく残り40km、フルマラソンの距離ですが、トレイルではその距離感覚も当てにはなりまへん。
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黒姫山の登山道へ向かう林道で、すっかり日が暮れてまいりました。
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登山道への入口、73.3km地点に給水所が。みなさん、必死に英気を養うふりをしていますが、実際はかなりぐったり、戦意喪失中といった雰囲気・・・
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ここからはライト点灯。意識がそこそこ保っていられる間は、ヘッドライトで足を置くルートを判断しながら、ハンドライトで足元を照らす。
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しかし、足を上げてからその着地点が泥っどろであることに気づき、無理に体をよじって回避したり、やむをえずそのまま泥に突っ込んだりといったことも多々あり。12時間以上動き続けていることを考えると、それも仕方ないかと半ばあきらめムード。

完全に暗闇ですが、矢印の看板とそれについたライトの点滅だけを頼りに方向を確認して進む。案内の数は十分あり、迷うことはありません。運営の素晴らしさに感心。
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実は、登山道入口の給水所の照明が見えたところで、一瞬、これで黒姫山の登り終わりかなあと思ったんですが、もちろんそんな甘いことがあるわけもなく、暗闇の泥の中、かなりの長時間(少なくても体感時間としては)もがき続けることになりました。荒い呼吸音と少し距離を置いて並ぶライトの光。

泥に足が取られそうになって、飛びそうになっている意識が戻ってくるということを幾度となく繰り返した後、暗闇の中からまとまった数の明かりが揺れているのが目に入ると同時に、「ここが頂上でーーーす!!もう少しだけがんばってください!!!」という神の声。
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全く写ってないけど、こんなに寒い中、暗闇で道案内と応援をしてくれたスタッフのみなさん、涙が出るほど嬉しかったです。ありがとうございます!!!

黒姫山のピークを超え、下りに入るとなぜか急に泣けてきた・・・右足首が擦れて火傷のように痛いっす。

どちらかと言うと涙もろいので、感極まって泣けてくることはよくあるんですが、完全に思考停止した状態でなぜか泣けてくるという、初めての経験。「なんでこんなつらいことやってんの?」と自問自答してるのか?自問してるのかどうかすらよく分からないほど、何も考えられないけど、なんだか泣けてくる。うぅ、うぅ…

右足首の痛みと、だるい脚の鈍さだけは明確に感じながらも、夢見心地で下ってきたピークからの5km。通り過ぎる時に照らされる木に光が当たると、おばあちゃんに見えるよ・・・それに、脇の草むらで、獣的な何かが並走してるように感じるんだよなあ。何かいるのかな。一人で走ってるのに、誰かに追いかけられてる感じだし。自分の足音かな。まあ、いいか。どうでもいいや。

いやいや、いかんいかん、と首を振って正気を保ちながら6Aにたどりついた時、ようやく完走が現実味を帯びてきました。
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あまりに長い時間、暗闇の中にいたため、すっかり真夜中のような感覚ですが、まだ19:38。計画の19:30から8分の遅れ。この区間、本当につらかった。よくがんばった…

「信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑨」へ続く。

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑦:4A~5A 激眠!睡魔と闘う霧の登りんどう&笹ヶ峰牧場。

先週末の日曜日に参戦してきた信越五岳トレイルランニングレース110kmの完走記その7です。

これまでのエントリは、こちら。

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記①:優しいレースではあったけど、易しいレースではなかった(゚Д゚;) | reboot blog

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信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑥:3A~4A 灼熱の関川沿いでぐぐっと押し上げ。 | reboot blog

 

4A@51.5km~5A@66.6km (区間 2時間55分)

4Aエイド名物の笹寿司をいただく。味も食感も最高。食べられるうちに固形物を補給しておかないと、後半の補給で苦戦しそう。

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ここで、宿で相部屋だった二人とも会い、お互いの完走を祈ります。みんな一様に「すでに脚が終わってる・・・」と嘆いてはいましたが(笑) 一人はすでにヒザが限界を迎えているらしく、ここからは歩いていけるところまで行くとのこと。

4Aでは、必ず「まだ半分来てないんですよね・・・」という会話がなされます。自分の体の疲労度と照らして絶望的な気持ちにさせてくれる4A。踏ん張りどころ。

笹寿司に加え、食べるのに時間のかかるPower Barをいくつか確保してイスに座って消化しながら休憩。右足首の擦れの状況を観察し、混んでる4Aの救護はスキップして、5Aで手を打つことに。ちなみに4Aは第1関門になっていて、関門時刻は15:30。休憩後の通過時刻で14時前だったので、関門1時間半前ではあるものの、そう余裕はない状況。

さて、4A~5Aは中盤も中盤。前の区間で走った関川の上流の橋までは林道の登り&下り。橋を渡ってからは笹ヶ峰牧場に抜ける15.1kmのロングパートです。5Aはドロップバッグもあり、ナイトトレイルに備えるためにゆっくりしたいので、できるだけ早く到着したい。

CourseMap_sfmt110_5A

高低図でも、長さときつさが分かる。8Aからゴールまでは気合で行くとして、5A~6Aと、4A~5Aが最も厳しいパートだと覚悟を決めてましたが、笑えるほどその通りでした・・・

HightMap_sfmt110_5A

まずは、黒姫高原を抜けます。

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背後には、朝一で登ってきた斑尾山と袴岳、その手前の野尻湖がきれいに見えます。このコースの壮大さが垣間見れる景色。

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登りの林道に突入。大雪山ウルトラトレイルで、うんざりするほど走った(歩いた)大嫌いな砂利の林道ののぼりんどう再び、です。

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かなりの斜度、きつさなので残り時間を計算しながら早歩きで黙々と歩く。既にスタートから9時間ほど経っているので、頭が回らなくなってくる頃。ひたすら眠気と闘う時間。さすがに3時間睡眠では22時間闘うには不足のようで。誰もが歩くような登りでは、基本的には抜きながら登っていく方なんですが、ここでは歩きのペースもイマイチ上がらず。

眠い、眠い、眠い、眠い、眠い。試練です・・・

上の方は、霧が出ていて歩きでは肌寒いくらい。しかし、寒いぐらいじゃないと起きていられない。みんな黙々と歩いてます。

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約1時間、5kmほどのじゃりんどう登りを11:00~12:00/kmほどのペースで耐え忍び、林道は下りへ転じ、、、

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トレイルへ入ったと思ったら、これまたドロドロ。60km地点を通過。ようやく半分を超えたいう、わずかばかりの安堵感。ですが、完全に集中力が切れてます。

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うつろになってきた意識では要注意の九十九折急降。岩場になっている箇所も多く、転倒・滑落に中止しながら慎重に(というより、ちんたら)下っていると、後続ランナーに次々と抜かれていきます(涙) しかし、ここはケガせず下ることを優先。

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トレイルが見えないぐらいの傾斜。ここも、フレッシュな状態なら楽しんで下ってるはずのところ。下りは、ビビッて後傾気味になると、右アキレス腱あたりがもろに擦れるようで、ジンジンしてくる。熱くて痛い。やっぱり4Aで処置すべきだったか・・・

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岩場の急斜面を下り切ったら、一度に二人までしか乗ってはいけないという、かなり揺れる吊り橋で、前のパートで走った関川の上流を渡る。

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そして、渡ったところには、西野発電所の急登スイッチバック・・・完走記ブログで予習していたので覚悟はしてたんですが、心拍マックス!まだ半分ちょいなのに、こんなに乳酸溜め込んでいいのか・・・全身を肺にして呼吸しながら登頂。周囲のランナーと励まし合いながら。

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このスイッチバックが終われば牧場に出て、あとはフラットだと思っていたのに、森の中を微妙にダラダラと登る区間が続き、

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ようやく笹ヶ峰牧場へ。暑いから?牛の姿もまばら。ほぼフラットとはいえ、脚が出ない。完全に棒です、棒。

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いつの間にか、もうすっかり夕方の16:37、最大のエイドステーション5Aに到着。16:30予定に対し、7分遅れ。ちなみに計画上の時刻は、エイドに到着する時間ではなく、エイドを出る時間なので、すべて+10分ほど遅れています(笑) モチベーションが下がるので考えないようにしてましたけど・・・

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66kmとは、普通ならもうレース終わってもいい距離と時間だよな~でも、今日はここからが本番っす。これから、中盤の大ボスである黒姫山登山を含む5A~6Aのロングパート、そしてナイトトレイルに突入。最後の大ボス瑪瑙山もまだまだ先。クリアすべき課題が、多すぎでしょ。。。

「信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑧」へ続く。

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑥:3A~4A 灼熱の関川沿いでぐぐっと押し上げ。

先週末の日曜日に参戦してきた信越五岳トレイルランニングレース110kmの完走記その6です。

これまでのエントリは、こちら。

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記①:優しいレースではあったけど、易しいレースではなかった(゚Д゚;) | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記②:スコット・ジュレクも登場!競技説明会&ウェルカムパーティー。 | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記③:スタート@0km〜1A@18.5km。爽やか・フカフカ・重い脚。 | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記④:1A〜2A 我慢の序盤戦、斑尾山。 | reboot blog

信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑤:2A~3A 序盤の中ボス袴岳&長ーいドロドロ下り。 | reboot blog

3A@38.5km~4A@51.5km (区間 2時間12分)

とても居心地のいい3Aで、冷やしトマトとPower Barでしっかり補給。

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「無傷でたどり着け」と言われた3Aでしたが、もちろん手負い状態。脚重い。しかも、ソックス口に入った小石や土や木くずをそのまま放置して走っていたら、右足アキレス腱あたりが擦れて、めちゃめちゃ痛くなってまいりました。

     「トレイルでは、小さな違和感でもすぐに解消した方がいい。ほんのちょっとのことでも大問題に発展するのがトレイル。」

とは、直前に駆け込んだナイトトレイルのガイドさんのアドバイス。理解はしてましたが、分かってはいませんでした。

仕事でも、人生でも、これ一緒じゃないですか。違和感を放置すると、多くの場合、のちのちの大問題に成長します。「時間を味方につける」の逆の展開で、「時間は敵に回る」ことがある。

こういうことね。わずかな小石が、こんなにヒリヒリしてくるってことね。右足着地するのが躊躇われるぐらい、大きな傷になるってことね。OMG!トレイルは、環境が厳しい分、その振り幅が大きい。または、問題の成長が早い。

とりあえずここでは一度シューズを脱ぎ、掃除。うますぎるトマトに時間を費やし、予定休憩時間が迫っているので様子見することで出発。

3Aから4Aは、日陰のない真昼間の灼熱の関川沿いの砂利道を延々7kmほど走った後、黒姫山にアプローチする13.0km。

CourseMap_sfmt110_4A

中盤は、3A~4Aが13.0km、4A~5Aが15.1km、5A~6Aが14.4kmと、それぞれ区間の距離が長く正念場が続きます。3Aまでは抑えて、という意味が分かります。

関川沿いは、ゆるい傾斜ではあるもののずっとじわじわ登り続け。いやらしい。

HightMap_sfmt110_4A

充電直後じゃないと走り始めるのすら躊躇してしまいそうな、川沿いの直線。微妙な登りが40km走った脚をさらに重く・・・そして暑い。歩いている人が多い。

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ここを歩き始めたら、関川が終わるまで走り始められないと思い、お尻とハムで足を送って走る。本当に歩いている人、多いです。すぐに40km地点通過。

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今回の信越五岳、勝因(といってもかろうじて完走を拾っただけですが)は間違いなく、この関川沿いの7km。

この区間は、歩く人、歩く程度のスピードでかろうじて走っている人を60人以上パスし、誰にも抜かれていないので、ぐぐっと順位を押し上げ。動きたくないという脚をどう扱うかについては、4月からの毎月ウルトラでそれなりに慣れてきたので、ここらで勝負することに致しました。

というのも、中盤で何より大切なのが、ずるずる行かないこと。

実力的に完走ギリギリの格上レースを走る際の、最近定着しているレース展開は、

①序盤は、ほぼ最後尾から、抑えて抑えて抑えて走る。

②中盤は、序盤で飛ばし過ぎてペースが落ちてくるランナーを拾いながら、ペースを死守して走る。

③終盤まで、抜かれるより抜く数の方が多いぐらいのペース下落で粘り、残りを歩いても完走できる時間と距離までたどり着く。

これです。このパターンが、今のところ一番完走率が高いです。つまり、

●序盤は、<抑えること>を頑張る。

●中盤は、<維持すること>を頑張る。

●終盤は、<粘ること>を頑張る。

言葉にすると極めてフツーのことしか言ってない・・・(汗)、ですが、人より速くなくたって、ぼくのような凡人ランナーでも110kmのトレイルレースを完走できるということです。

そんな必死のランを後押しするように、恵みの雨。体力を奪うザーザー降りではなく、暑さを凌ぐのにちょうどいいシャワー。

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真昼にさしかかる一番暑い時間帯で、直射日光をダイレクトに受ける関川沿いでの雨。この日に降った雨はこの一瞬のみ。この遅さ故に、一番暑い時間暑い場所での恵みの雨となったということで、これは完走に向けて追い風が吹いていると解釈。

さらなる恵みは、関川登りの最後に待っててくれる宴会隊さんの私設エイド!

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梨と凍らせたパイナップル。ランナーの気持ちを熟知した配慮に、心から感謝。

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ぐぐっと押し上げた川沿いを終え、トレイルに入る前の花畑あたりで、熊目撃情報の町内放送が耳に入り苦笑。熊鈴は持ってますが・・・もう遭遇したとしても動く余裕がないから、ちょうどいいかもしれない。

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4Aまでのトレイルはジャングル系で大好物。ここは、フレッシュな状態でもう一度走りたいなあ。

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短いけど、容赦ない登りも。木段には足をかけず、段に合わせて大股にならないという教えを忠実に守りながら。

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50kmを超えると、下りにも関わらず歩いているランナーもチラホラと。

トレイルを下っていたら突如現れる4A。13:42、3Aから2時間12分で到着です。13:30の予定だったので、計画からは12分遅れですが、まずまずキープしました。やっぱり関川歩いてたら、ぐだぐだになってただろうな。

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「信越五岳トレイルランニングレース110km 2014 完走記⑦」へ続く。