今さらながら2014年度「8ヶ月連続ウルトラマラソン・ウルトラトレイルチャレンジ」実績レビュー②<レビュー編>

2014年度「8ヶ月連続ウルトラマラソン・ウルトラトレイルチャレンジ」のレビュー編です。

前のエントリはこちらから。
今さらながら2014年度「8ヶ月連続ウルトラマラソン・ウルトラトレイルチャレンジ」実績レビュー①<実績編> | reboot blog

レビュー1:どんな敵も侮るべからず。

まず、最大の反省はサロマ湖100kmウルトラマラソンのDNF。

実はこのレース計画を組んだとき、8本のうち「サロマが一番ラク」と高をくくってました。この慢心。

4、5、6月はロードのウルトラマラソン3連発で、3戦目にもなればさすがに慣れているだろうと思ってました。4月の富士五湖は112km(実際はコース変更で108km)と距離が長く、5月の野辺山はアップダウンの激しい難コースで、いずれもフラットで100kmきっかりのサロマ湖ウルトラだったら、悪くても完走はできるだろうと。

結果的には、30度近い猛暑の中、60kmほどで関門にかかりました。13時間と、制限時間が短かったことなど言い訳にもならないぐらい全く走れませんでした。

足元をすくわれるのは、いつだって相手を見くびった時です。計画上は、他のレースに比べて相対的に小さな目標に見えてしまったサロマ湖でしたが、比較すべきは他のレースではなく、自分の実力でした。ごめん、サロマ。いつかサロマでSub10やります。

レビュー2:間髪入れずにレースを走り続けろ。

よかったところもレビューしましょう。

何よりよかったのは、8ヶ月走り抜いて体が無事だったということ。

速く走れるようになりたいというよりは、「80歳でウルトラマラソンを走れる心と体」をつくるという長期計画の起点だった2014年なので、「どこまでやっちゃうと壊れるのか」「どこで堪えたら壊れないのか」そこのところの感覚を得られたのは収穫でした。

なんせ毎月毎月、いやでもレースがやってくるわけなので、壊れないということは大事です。そして、壊れても再起動できるということが大事です。そのためには、いかに走るかと同様に、いかに休むかも大事になってきます。つまり日々、24時間使ってウルトラランナーになるわけですね。

そういうことが何となく分かってきたのも、毎月レースに追われ続けたからこその話。レースプランとしてはめちゃくちゃなので、決して速くはなりませんが。

レビュー3:ただただ前倒すべし。

最後に、UTMBへのエントリー権を逃したのはやっぱり悔しいっす。HK168を完走できなかったのもさることながら、その結果UTMBが先送りになってしまったことは本当に悔しい。

でも、よく考えると、一年でよくもう一歩というところまで来たなあとも思うわけです。

「2014年は準備の年!」なんてのんきなことを言っていたとしたら、絶対に7pt獲得まで来れていません。昨シーズン本気でがんばったからこそ、今シーズンは3pt以上のレースを一本でも完走すればいいという状況まで来れています。

ストレッチターゲットを本気で狙いにいって、仮にダメでも元のターゲットは余裕で達成。これは仕事における目標達成のための必勝パターンですが、レースも同様。前倒しで格上レースを走りにいって、仮にダメでもリベンジでは余裕で完走。これです。

今年、UTMBエントリー権を獲得してからもう一回言いたいと思います(笑)

***

昨日から始まったUTMFのエントリーを完了!
抽選、当たるといいんですが……

エントリーは3/15日までですね。お早めに!
ULTRA-TRAIL Mt.FUJI【UTMF・STY】

今さらながら2014年度「8ヶ月連続ウルトラマラソン・ウルトラトレイルチャレンジ」実績レビュー①<実績編>

今日から3月に入り、本格的なトレイルランシーズンが始まります。またこの季節がやってきました。2週間後にはIzu Trail Journeyが控えています。

というわけで、かなり今さらではありますが、今シーズンが始まる前に昨シーズンを振り返っておきたいと思います。記録用にかろうじて書いた「HK168(残り4.5km)リタイア記」をのぞき、仕事に集中するために4ヶ月ほど中断していたこのブログも再開です。

ラン部門2014年度目標の復習

まずは、目標の振り返りから。

2014年は、こちらにも書いた通り、


毎月、ウルトラレースを走る!


ということを自らに課し、「8ヶ月連続ウルトラマラソン・ウルトラトレイルチャレンジ」というものをやっておりました。

そして、これは憧れのUTMBにエントリーするための8ポイントを獲得するためであり、UTMBを完走するために、まずはロードの100kmウルトラマラソン級は、抵抗なく走れるようになるためのステップでした。

さっそくその結果を振り返っていきましょう。

「8ヶ月連続ウルトラマラソン・ウルトラトレイルチャレンジ」実績

実績はこの通り。ちなみにウルトラレースの私的認定基準は、100km以上の距離 and/or 制限時間14時間以上でした。

・4月: チャレンジ富士五湖112km ⇒完走
・5月: 野辺山100kmウルトラマラソン ⇒完走
・6月: サロマ湖100kmウルトラマラソン ⇒DNF@60km
・7月: 大雪山ウルトラトレイル110km ⇒完走
・8月: IRONMAN JAPAN 北海道(トライアスロン226km) ⇒完走
・9月: 信越五岳トレイルランニングレース110km ⇒完走
・10月: 日本山岳耐久レース(ハセツネ) ⇒完走
・11月: HK168 ⇒DNF@163.5km

6月のサロマ湖と11月の香港でDNFとなったものの、予定通り全てのレースに出走。

これが始まる前は、「ウルトラマラソンって、そもそも毎月走っていいものなんだっけ??」という感覚。走力的にも一度ウルトラマラソンを完走したことがある程度だったので、4月5月でとっとと撃沈し、夏を迎える前にうやむやにしている可能性もゼロではありませんでした…

結果はDNF率こそ25%ではありますが、DNS率は0%。

どれだけギリギリの目標設定ができるかに賭けているわけですから、全力を尽くした上でのDNFは勲章みたいなもんです。それ以上に、DNSせずに8ヶ月間をやり繰りしたことは、我ながらよくやったと言ってやりたい気分です。

「UTMBエントリーのためのポイント獲得」実績

一方で、残念ながらUTMBエントリーのための「3レース以内で8ポイント(以下、pt)」は獲得することができず。現実は厳しい……

3レース以内で8ptということは、
・4pt + 4pt
・4pt + 3pt + 1pt以上
・4pt + 2pt + 2pt
・3pt + 3pt + 2pt

のいずれかが必要。

・7月: 大雪山ウルトラトレイル110km ⇒2pt
・9月: 信越五岳トレイルランニングレース110km ⇒3pt
・10月: 日本山岳耐久レース(ハセツネ) ⇒2pt

と3レースで7ptまでは来たもの、もう一本3pt以上の完走が必要という状況で、背水の陣で臨んだHK168(4pt)を残り4.5kmでDNFとなり、あと一歩というところで散りました。全く現実は厳しい……

「100kmウルトラマラソン級は、抵抗なく走れるようになる」ことはできたのか実績

最大の目標だったUTMBへのエントリー権を逸したので、正直言ってそれ以外は、もうどうでもいいと言ってしまいたいところですが、それでも収穫だったのが、100kmウルトラマラソン級に慣れることはできたこと。

「毎月ウルトラ走っていれば、さすがに慣れるだろ」という極めて雑な期待ではありましたが、今では100kmウルトラマラソンを、一年前に42kmフルマラソンに抱いていたのと同じくらいの感覚で走れるようになりました。

なおこれは、以前42kmを走っていたのと同じくらいの労力で100kmが走れるようになったという、走力の向上を意味するわけではありません。残念ながら。そんなに格段に走力が上がるほど練習はしておりませんので。残念ながら。

ただ、100kmに対する心理的なハードルは確実に下がったのです。「明日100km走れ」といきなり言われても、以前だったら42kmに感じていた「いきなり言われても無理っしょ」感と同じくらいの嫌さレベルで100kmを走る覚悟ができるようになりました。

本当に成長したのか、イマイチ分かりませんが…

(レビュー編につづく)

***

この4ヶ月は、完全に仕事中心の生活を送っていましたが、少しだけ落ち着いたので、ブログも徐々に再開したいと思います。

ド素人がトライアスロンに向けて、TIスイムに初挑戦。

トライアスリートに向け、仕事の合間を縫って着々と準備を進める日々が続いておりますが、今日はスイムの体験レッスンに行ってきました。
 
4月のトライアスロンデビュー戦に向け、泳ぐのは高校の体育以来というド素人スイマーとしては、スイムはいち早く着手したい種目なのです。
 
25mより長い距離を泳ぎ続けた経験なんてない上に、海とか湖とか大自然の中を泳ぐなんてドキドキしちゃいますよ。本当に泳げるようになるんでしょうか!?
 
ということで、今日はトライアスロン師匠におすすめいただいたTIスイムの体験コースに行ってきました。
 
 

TIスイムとは

 
TIとは「Total Immersion」の略ということで、大人になってから水泳を始める人のためにアメリカで開発された水泳の学習法だそうです。
 
大人になってから始めることを想定しているからか、頭で理解しながら体を使うという方法を取っているようで、小学生がよく通っていたスイミング・スクールをイメージして行くとかなり面食らうことになります…
 
140210 1 TISwim
 
 
 

“水槽”スイム初体験

 
都営新宿線で、新宿から30分ほど行った船堀にスイムサロンがあるんですが、最初にサロンのある建物を見た時は、こんなところにプールがあるの!?と驚くほど小ぢんまりとした感じ。
 
それもそのはずで、プールと言って想像するあれではなく、温泉の風呂を深くした感じのプールがあり、水流をつくってそれに逆らいながら泳ぐという仕組みです。どちらかと言うと水槽と呼んだ方がしっくり来ます。
 
これはビデオ撮影をすることが目的のようで、水流に逆らって泳いでいるので、同じ位置で泳ぎ続けることになり、固定撮影ができるというわけです。
 
自分の泳ぎを撮影し、それを見ながら学べるのは新しい!大人が頭で理解しながら泳ぎを習得するには、とてもいい方法。プレゼンテーションの練習なんかも、録画してみるのが一番いい、と言いますし。
 
こちらホームページから拝借した”水槽”の様子です。
140210 2 TISwim
 
 最初は、ついつい前に進もうとして水流を起こす装置に手が触れるところまで行ってしまうんですが、慣れると段々ゆったり泳げるようになります。
 
しかも、真下と前面に鏡がセットしてあるので、しっかりフォームチェックができます。泳いでる自分の姿を四方八方から晒されるのは初めての体験なので、とても恥ずかしいのですが… 
 
ちなみに体験レッスンの予約のときに、併せて撮影したビデオを持ち帰るオプションを、1050円で申し込めます。後でうまくなってから見て笑うために申し込むことをおすすめします!
 

本日の学習内容

そういうわけで、恥ずかしめられながらも40分の体験レッスンで得た学びを整理すると、
 
・水の抵抗を減らすために、フラットな姿勢で泳ぐことが大事。
・そのためには、沈みがちな下半身を浮かすことが大事。
・そのためには、頭の位置と手の位置が大事。
・頭は、まっすぐ伸ばし、真下を見る。
・手は、水面から30cm下に置く。
 
といった感じです。特に手の位置に関しては、子どもの頃に教わった水泳とはまるで違う理論で、時代は変わったんだなと痛感。
 
浮き方とか蹴り方とか順を追って一通り習ったあと撮影してみると、「この泳ぎ方、たしかに楽かもしれない」と感じることができましたが、自分の場合は右手と左手の入水角度が全然違っていました。
 
こういうところもビデオ撮影してみると一目瞭然で、こうして客観的に検証する機会があると、自分の感覚との差が分かるようになって、自分一人でも修正できるになるそうです。
 
色々質問してみたところ、この泳法は競泳のようなスピードを競うための泳ぎ方ではないですが、省エネで楽に長く泳ぐのに適しているということで、来ている方の7割がトライアスリートだそうです。
 
たしかに大人にとっては、とってもよさそうな仕組みということで、早速4回セットのレッスンを申し込み、次のレッスンを予約して参りました。  
 
4月のトライアスロンデビューで華麗に泳いでいるかは怪しいものですが、何とか泳ぎきれるところまでは頑張りたいと思います。成果が出たら、また報告!報告がなかったら挫折したと思ってください(笑)
 

トライアスロンの第一印象③:ヒト・モノ・カネ、すべての資源を駆使する。

さらに前のエントリの続きです。
トライアスロンは、第一印象からしてかなり奥が深そうなのです…

その魅力の一つは、体力や能力だけじゃないところにも、
工夫できる余地があるからかもしれません。
 
 

本番では「モノ」の力を最大限活用

 
トライアスロンは、通常のマラソンと比べ、道具が多いのも特徴的です。
本番では「モノ」が大きな意味を持ちそうです。
 
スイムではウェットスーツとゴーグルを着用しますし、
競技時間の長いバイクでは、自分の身体の延長として、
自転車がかなり重要な役割を果たすことになるでしょう。
 
受験勉強では、やたら高価なシャーペンを誇らしげに使っていた人を見て、
「シャーペンで成績は上がらんだろ」と心の中でバカにしていましたが、
ここは考えを改めるべきポイントかもしれません。
 
今ならその意味が分かります。高価なシャーペンと消しゴム、今なら買うかも。
 
 

準備期間は、「カネ」の使い方が大事

 
準備期間においては「カネ」の使い方が大事です。
打つ手は無限ですが、カネは有限なので、どこにどう突っ込むか考えどころです。
 
その使い道はこんなところでしょうか。
 
・参考書を購入 (基本書で概略をつかむ)
・予備校に通う  (トレーニング講座に通う)
・夏期講習に通う (苦手箇所だけ集中トレーニング)
・家庭教師をつける (パーソナルコーチング)
・自宅で自習 (カネを使わず、自主練習)
・模試を受けまくる (実戦練習に参加しまくる)
・滑り止めを受けまくる (本命の前に練習レース出まくる)
×裏口にチャレンジ (ドーピングにチャレンジ)
 
試行錯誤しながら、ベストな配分を試していきます。
 
 

「ヒト」は…「モノ」と「カネ」で最大限カバー

 
「ヒト」はといえば・・・
自分の能力はそんなに簡単に変えられないので、
これまでのマラソン資産をベースに、スイムとバイクをできるだけ早く垂直立ち上げするのみです。
 
急に伸びないからこそ、モノ・カネという別の資源で、
どれだけ上手にカバーするか、というのがポイントになります。
 
 

ヒト・モノ・カネ、すべての資源を駆使する

 
念のため再度言っておきますが、まだトライアスロンはやったことがありません。
 
それでも、あらゆるリソースをフル活用すれば、なんとか2ヶ月後の初レースを楽しみながら完走できるんじゃないかと、ビビりながらもワクワクしています。
 
初心者らしく、先人の”合格体験記”に、真摯に耳を傾けがんばります。これを読んだ方が、少しでも「トライアスロン、ちょっとやってみようかなあ」と感じていただければいいのですが。

トライアスロンの第一印象②:私大文系入試としてのトライアスロン。

前のエントリの続きです。

トライアスロンにおいては、垂直型だけでなく、 水平型のチャレンジも必要になってきます。

トライアスロンは”私立文系大学入試”

そんなトライアスロンですが、

受験シーズンだからというわけでもないんですが、 私立文系の大学入試の闘い方を想起せずにはいられません。

センター試験ほど「浅く広く」ではないし、 3種目に集中しつつ、バランスも取らなければいけないところが、 トライアスロンか、それとも私大の大学入試か、という感じです。

ちなみに、文系に限定することに特に意味はないんですが、 自分が文系なので、理系のことは語れないので。

それを踏まえて、トライアスロンの各種目を 自分なりに入試科目に置き換えてみると、

・スイム:日本史 (根気強く、覚えたことが体に染み付くまで繰り返すのが大切。)

・バイク:英語 (配点高い。文法覚えないと話にならないがそれだけでも何ともならない。)

・ラン  : 国語 (急には跳ねず、地力の差が出る。他の科目で集中力を使い果たさないことが大事。)

といった感じでしょうか。

スイムは”日本史”

初心者にとってのスイムは、泳力ももちろんですが、 まず長く泳ぐための技術を覚えることがポイントになりそうです。

ここまでの調査によると、学校の体育以来スイムとは遠いところにいた人にとって、 水泳の理論はずいぶんと進化しているようです。

そもそも、子どもの頃水泳をやっていたとしても、 1.5kmとか、3.8kmとか、キロ単位で泳ぐような練習はしたことはないのです。

長く省エネで泳ぐための知識をまずは詰め込み、 それを根気強く、覚えたことが体に染み付くまで繰り返すということで、 スイムは日本史感覚で取り組んでみることにします。

バイクは”英語”

次にバイクですが、バイクはとにかく競技時間が長く、最終的なタイムへの影響が大きそうです。

誰でも乗っている自転車なので、簡単そうに見えるかもしれませんが、 競技には競技の自転車作法がありそうです。

つまり競技自転車における文法ですね。

この文法をしっかり身に付けているかどうかで、 その後のトレーニングで、大きな差が出てきそうです。

(ここまで書いてスイムも同じやんと気づくも、その気づきは黙殺)

というわけで、バイクは配点の高い英語です。

ランは”国語”

最後にランですが、これは国語です。

スイム・バイクと比べると、テクニカルな要素が少なく、 特に、すでにフルマラソン以上を走っている人にとっては、 急にタイムが速くなるということはないでしょう。

これは、地力の差がしっかり出る国語(特に現代文のイメージ)でしょう。

最後の種目ということで、他の科目で集中力を使い果たさないことも大事になってきます。



そういうわけで、トライアスロンを何十年ぶりかの大学入試のつもりで、 取り組んでいきます。

トライアスロンに限らずですが、初めて挑戦することも、 経験済みの何かに例えてみると、心理的にずいぶん気が楽になって、 取り組みやすくなりますね。

トライアスロンの第一印象①:水平型チャレンジとしてのトライアスロン

 

先日、今年はアイアンマンに挑戦することをお伝えしましたが、昨日さっそくトライアスロンの師匠と、ともにチャレンジする仲間たちと東京体育館でスイム練習を行ってきました。

練習というより、どれくらい泳げるものなのか泳げないものなのかの現状認識です。

早くもアイアンマンの壁の高さを感じつつあります。すでにやることが山積しています。さっそくスケジュールが破綻してきています。

そういうわけで、本当はこうしてブログを書く時間も惜しいのですが、せっかくなので始めたばかりの今しか書けないトライアスロン観を書き残しておこうと思います。

ちなみに、スイムはまだ、今日初めて300m程度泳いでみただけ。バイクにいたっては、チャリ通はしているものの、レース用のものを下見に行っている段階です。トライアスロンのことは、まだちっとも分かっていません。

一種目なのか複数種目なのかの決定的な違い

こうして、いざトライアスロンの入口に立ってみて感じるのは、チャレンジするのが一種目なのか複数種目なのかというのは、天と地ほど違うということ。

これまでは、フルマラソンを完走した人が次にチャレンジするものの候補として、ウルトラマラソンとトレイルランとトライアスロンは同列だと思っていました。

前者二つは私自身もやっています。ウルトラマラソンには特有の奥深さがあるし、トレイルランには特有の面白さがあるし、どちらもチャレンジしがいのあるものです。が、トライアスロンのチャレンジは質が違います。

それは、スイム・バイク・ランの各種目を総合的に、いかにバランスよくやり繰りするか、というチャレンジです(今さらながらの平凡な見方ではありますが・・・「だから前から言うとるやないか」という師匠の声が聞こえます)。

垂直型チャレンジと水平型チャレンジ

ウルトラにもトレイルにも、分解すれば様々な要素がありますし、どの要素をどんな風に鍛えるのかといった楽しさはあります。

しかし、それらは基本的には、「ランニングを速く」という一つの目的に向かいます。言い換えれば、その目的に向かってどんどん掘り下げていく垂直型のチャレンジです。

一方でトライアスロンは、3種目のトータルタイムで競うわけですから、少なくとも3つの穴を掘った上で、それぞれの深さの合計が最大になるよう、他の穴にも気を配りながらバランスを取る必要があります。スイムの穴が岩盤に当たったら、バイクの穴をもっと深く掘ってみようとか。

つまり、トライアスロンの意識は、縦方向だけでなく横方向にも向かいます。そういうわけで、トライアスロンは水平型チャレンジと言えるでしょう。

トライアスロンへの挑戦は、人生をよりよくしようとする試みに似ている

実生活においてもバランスが大事です。仕事とプライベートと家族。インプットとアウトプット。時間とお金。

それらをできるだけ最適なバランスで実現しようとしたり、重ね合わせようと試みたりするわけですが、その努力はトライアスロンのそれと同じだと思うのです。いや、トライアスロンで求められる努力が、人生に必要な努力と同じなのだ、と言うべきでしょうか。

人生も、トライアスロンも、とにかく資源が足りません。時間も限られてれば、お金も限られています。でも、人生もそういうものです。それを、どうにかやり繰りところに醍醐味があるのではと思います。

つまり、トライアスロンに挑戦することは、人生をよりよくしようとするのに似ている。ということで。

もうすぐソチオリンピックが始まりますが、もちろんノルディック複合に注目です。