HK168(残り4.5km)リタイア記⑨|関門時刻7分前!ロストから奇跡の生還 ( o´Д` )=з

2014年11月末、8ヶ月連続ウルトラマラソン/トレイルチャレンジの最終章、「HK168」で香港に行ってきました!

結果は…全168kmのうちの163.5km地点、ゴール手前のCP15で関門時刻に間に合わずDNFとなりました。無念のリタイア記です。

前のエントリはこちらから。
HK168(残り4.5km)リタイア記⑧|CP8手前、まさかのロスト(゚ロ゚*)ノ 時刻は深夜3時。

ラン人生初ロスト

後から冷静に振り返ってみれば、墓地に出てきた時点で明らかに間違ったところを下ってきていたわけですが、当事者としてロストしていると判断することができない。

ロストした時に取るべきOne&Onlyなアクションは、来た道を戻ること。正しいところまで戻り、正しいコースを走り直すこと。

そんなことはもちろん分かっているわけです。誰だって分かっている。でも、ロストの一番恐ろしいところは、自分がロストしているということを確定できないということ…

もちろん、何かおかしいというのは感じる。明らかにおかしい。誰かが上空から見ていて、「あなたロストしてますよ」と告げてほしい。でも、実際は、あいまいな状況証拠とぼんやりした思考能力だけを頼りに、判断を下さなければいけないんですね。

仮にロストしていて、仮に戻らないといけないとして、一体どこまで戻ればいいの? 時間も労力も費やして戻ったのに、やっぱり今来た道が正しかったとしたら? もしかして合ってるんじゃないの?

CP8で充電予定だったGARMINのバッテリーも、気が付けば力尽き、もう何kmぐらい登って降りてを繰り返したのかも分かりませんが、制限時間は刻一刻と迫っています。2時間以上の貯金があって、まさかこんなところで関門と闘うことになるとは……

別の分岐を探すというおじさんランナーと中国女子ランナーとは行動を別にし、さらに登って戻っていると、CP6を出てすぐに一緒に迷った日本人ランナーの方が下ってきて再会。

二人で、迫ってくる関門時間の中、ダメ元でウロウロしまくっていたら、奇跡的にマーキングを発見し、ダメ元でマーキングをたどっていたら、奇跡的にCP8でDNFして帰る途中のランナーに出会い道を聞き、ダメ元で走り続け、ダメ元で関門に駆け込んだら、奇跡的に関門時間の7分前でした。

間に合った。 しかし、7分前…… (*T▽T)

本当なら1時間53分前にここにたどり着き、時計を充電しながら補給と仮眠を取り、優雅に手を振りながらエイドを後にし、今頃はもうすぐCP9にたどり着こうかという時間のはず。

でも、もはやそんなことはどうでもよく、レースをつなぐことができただけで有り難いことなのです。

自分たちより前にそこにたどり着いていた人たちを含めて、すでにリタイアを決めた人たちしかいない時間帯で、スタッフすら、まだぼくたちが先に進もうとしていることに驚きを隠さない。

しかし、ここでレースを止めるという選択肢がただの一度だって頭をよぎることはなく、ドロップバッグから手当たり次第に補給を詰め込み、動作時間を全うしただのバカでかい時計となったGARMINを充電するためのモバイルバッテリーを手に握りしめ、最終ランナーとしてCP8を後にしたのでした。

ロスト怖えーよーーーーーーー!!!!!

CP8:Rotary Club Park@89km 〜 CP9:Tai Tong Shan Road@98.5km

バッタバタのままともかく後半戦スタート。セクション3! まずはCP9まで下り基調の9.5km!
コース図CP9

下ってる、下ってる。本当はかなりラクなパートのはずが、時間の余裕が全くないっす。
高低図CP9

走った。とにかく走った。
走れメロスのように走った。

自分の代わりに仮眠中のGARMINとモバイルバッテリーを入れたジップロックの袋を手に持ちながら走った。
飲みかけのペットボトルのコーラの泡が、しゅわしゅわと漏れだしているのも気にせずに走った。

一緒にCP8を出たもう一人のランナーの方は、トレイルを走り始めるところまでは一緒だったけど、すぐに「先に行ってください」と立ち止まった。CP8に着いた時点ですっかりリタイアモードだったところを「全部走ればまだ間に合いますよ!」と、半ば強引に連れ出してきてしまったような状態だったから、もしかしたら、レースを断念して戻っているかもしれない。

1時間ほどがむしゃらに走り、気づいたら夜明け。ハンドライト一本にしようと思っていたのに、時間がなくて腰にもライトをつけたまま。このパートはこの写真のみ。だから、急いでたんだってば。
141130 CP9 1

無我夢中で走っているうちに、先行していたランナーを二人ほどかわし、突然道路に出たと思ったらCP9に到着!
141130 CP9 2

おぉ、ここにきて30分の貯金… この先のことを考えると全く余裕ないけど。

でも、このパート、個人的には間違いなく2014年のシーズンベストの快走。歩かず、泣かず、諦めず。今年ここまでに走った7本のウルトラレースと、応援してくれているであろうラン仲間を心の支えに走り通し、CP10までの挑戦権獲得!

HK168(残り4.5km)リタイア記⑩へ続く。

HK168(残り4.5km)リタイア記⑧|CP8手前、まさかのロスト(゚ロ゚*)ノ 時刻は深夜3時。

2014年11月末、8ヶ月連続ウルトラマラソン/トレイルチャレンジの最終章、「HK168」で香港に行ってきました!

結果は…全168kmのうちの163.5km地点、ゴール手前のCP15で関門時刻に間に合わずDNFとなりました。無念のリタイア記です。

前のエントリはこちらから。
HK168(残り4.5km)リタイア記⑦|最難関の第2セクションでナイトトレイルに突入! | reboot blog

CP6:Lam Kam Road@66km 〜 CP7:Lead Mine Pass@77km

CP7までは北側からTai Mo Shanへアプローチする11km。
コース図CP7

6km/750mを登りっぱなしとは…第2セクションの正念場。
高低図CP7

大きな道路沿いのエイドを出てもうしばらく下り、道路を横断して次のトレイルへ向かいます。

しかし、分岐がいっぱいあるのにマーキングがなく住宅街に迷い込み、一人だったら完全にロスト……
141130 CP7 1

CP5まで同じ集団で走っていた人が、前のエイドで日本の方だったことが分かり、一緒にさまよいながらトレイルへの入り口を発見、何とか本線に合流。

ここからはまた階段でひたすら登り。そして登っていくとまた雨。風も強い。

6kmの間登り続けている間、というより、レースの間中ずっと支えになっていたのは、このレースの前に練習で行ったハセツネ前半のレビュー走、三頭山までの35km。走っといて本当によかった。このレース、距離こそ長いけど、4つのセクション各40kmのどこをとっても、ハセツネ前半の方がずっときついもんね。ハセツネFinisherなんだから、最後まで走り切れるはず。

6kmの登りを耐え忍び下りに転じてからは、急に視界が開け、明るいときに走っていたらさぞ気持ちいいだろうなというところ。でも、開けすぎていてどっちの方向に進めばいいのか分からない。

前後を走っていたランナーたちとウロウロしていたところ、ここら辺の道に詳しいローカルおじさんランナーに救われ、おじさんの後に一列になって付いていく一団。ライトの照らす足元に集中していてふと顔を上げると、野良牛の集団がそばにいたりして結構びびる…

でかい岩もゴロゴロする中を無心で下る。
141130 CP7 2

山の中の休憩所、CP7へ到着!
141130 CP7 3

到着したのが00:24。知らない間に新しい日を迎えてました…… 距離の計測がすでに10kmもずれてきてますが、ここまで77kmを走り、ここまでの貯金が2時間半。悪くないけど、さすがに疲れたよ。

一度止んだ雨がまた降ってきたので、屋根があるだけありがたい。インスタントの玉子スープ風にレーズンブレッド。うめーよー、温かいものが体に入るとなんか泣けてくる。
141130 CP7 4

CP7:Lead Mine Pass@77km〜 CP8:Rotary Club Park@89km

第2セクションの正念場をクリアし、次のドロップバッグポイントCP8へ向けて出発。Tai Mo Shan南側の中腹を周りながら通過して下る12km。
コース図CP8

12kmで登りが360mですから、それほど難しいパートではないはず。だったんですが…
高低図CP8

CP7を出た下りから、すぐに右の登りに入る。エイドを出ると雨が少し激しくなっていたので、アクティブシェルを取り出して再びザックの上から羽織って出発。

数kmは傾斜のきつい林道。消化時間を稼ぐためにも歩いて登っているのに、上を羽織ってるとすぐに暑くなる。トレイルに入ると木が雨よけになるのですぐに脱いで走り出す。

ここからは一人旅になり、真夜中の眠気との闘い。

竹林のトンネルを抜け、
141130 CP8 1

遠くにかすかに見えるマーキングを頼りに岩場を進み、
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全身で草木をバシバシと掻き分けながら獣道を進むこと2時間弱、
141130 CP8 3

街が近づいてきました。あの辺のどこかに降りていくんだろうな。CP8はもうすぐのはず。
141130 CP8 4

夜中3時を迎え、眠気もピーク。

CP8に着いたら、30分ほど仮眠を取る予定でここまで貯金を積み重ねてきました。あ〜早くたどり着きたい。そろそろGARMINの充電も必要だしね。

そんなわけで一人でガンガン下ってたわけですが、どうも様子がおかしい。標高も下がってきて、距離的にもそろそろエイドが見えてくる頃のはずなのに。

トレイルを下りきると、なんと墓地の真ん中を突っ切る階段に出て、「さすがにこれはコースとしておかしい??」と思ったのが夜中の三時半。よりによって丑三つ時に墓の中を彷徨うのは……

ロストしてるかもと思い、降りてきたところを登り始めると、上から集団で同じルートを降りてくるのでとりあえず合流。「やっぱ間違ってないよね?分岐なかったよね?」とお互い確認し、お墓を突っ切って道路に突き当たるも、右側にも左側にもマーキングなし。いよいよおかしい。

突き当たった道路を左に行くと下り。高低図を見るとCPまでずっと下ってるし、左が正しいのか。一方、コースマップを見ると、右方向に進むのが正しいように見える。数人が分かれて見に行ったりしている間にも続々とロストしたランナーたちが下ってくる。もちろん、ロストしたとは思ってない。

こうなったら各々が正しいと思う行動をとるしかなく、間違っていることを承知で道路を進む人もいれば、うんざりしながら来た道を登る人もいる。自分ももう一度登り始めては、上から来る人に事情を説明し、マーキングがあったか?分岐はなかったか?を幾度となく確認し、確認する度に戻ろうという決意が揺らぐ… だって、誰だってせっかく下ってきた道を登り直したくないでしょ。

中国から来たという女子ランナーと一緒に登ってマーキングを探しに行くも、どうも今回のレースのものではないようなものしか見つからず、そうこうしているうちに「こっちの方かも」と言うおじさんランナーが現れ、藁にもすがる思いで彼が見つけた右方向への分岐を三人で進むも、しばらく行って行き止まり。OMG!!!

マンガとかで頭を抱えて悩んでいる人が出てくるけど、本当に混乱するとあんな状態になるんだな。まるでマンガのキャラように頭を抱え、「どうすればいい?どうすればいい??」と口からこぼれている自分に気付いた深夜4時半。こんなはずじゃなかったのに…

HK168(残り4.5km)リタイア記⑨へ続く。

HK168(残り4.5km)リタイア記⑦|最難関の第2セクションでナイトトレイルに突入!

2014年11月末、8ヶ月連続ウルトラマラソン/トレイルチャレンジの最終章、「HK168」で香港に行ってきました!

結果は…全168kmのうちの163.5km地点、ゴール手前のCP15で関門時刻に間に合わずDNFとなりました。無念のリタイア記です。

前のエントリはこちらから。

HK168(残り4.5km)リタイア記⑥|海・山・牛・廃墟。多彩なコースをやり繰りしつつ、まずはSection1完走! | reboot blog

CP4:Hok Tau Campsite@44.5km 〜 CP5:Wo Hop Shek@54.5km

ここからは第2セクション(CP4〜CP8)に入ります。まずはCloudy Hillを超えてCP5までの10km。

コース図CP5

最も難易度の高い第2セクション、どのパートもめっちゃ登ります。しかも、ギリギリ完走を狙うランナーは、ちょうどここが夜パートに当たという憎すぎるコース設定…

CP5までもさっそく激しい登りが待ち受けてますね。

高低図CP5

いや〜まだ1/4しか終わってないというのが信じられない。100マイル恐るべしです。

戻ってきたスタートポイントのHok Tau Campsiteを再び出発し、朝は左へ折れたところを今度は右側へ。さっそくの長い階段からトレイルへ突入。

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17時を過ぎ、すでにかなり薄暗い。長い夜がやってくるなあ… 

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数km進んだところに現れた階段。高低図のとんがりはこれかと悟り、潔く登り始める。暗すぎてどこまで登るかまったく見えず。

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しかも雨。登れば登るほど雨。風もきついし、かなり急なので、振り返ると転げ落ちそうで怖いっす。延々と続く登りにうんざりしている風のいかつい白人ランナーをかわし、登り続ける。

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本当なら夜景がきれいなはずなんですが、登り切っても霧でまったく何も見えず。せっかく登ってるのに、ああ残念。

下りに転じてからは、ちょうど同じペースになった四人でナイトトレイル。それぞれのライトでマーキングを探しながら、声を掛け合いながら進む。

やっぱり一人旅より集団で走ってる方が圧倒的に気持ちがラクです。暗くてお互いの顔もよく見えていないので、日本人同士なのに英語で話してたりして、後々分かって苦笑したりもするんですが。

しかし、マーキングが一定の距離で見つからないと不安になります…分岐には必ずあるもんですが、夜は分岐自体を見落としている可能性もあるので。

トレイルを下り切ると一度街に出ますが、ここの道順が全く分からない。

香港人ランナーが周りの人に色々と聞きながら、遠くの方に間違い探しのように貼ってあったマーキングを見つけ、それに従って線路と幹線道路の二回歩道橋を渡る。一人で走ってきてたら、ここで途方に暮れていたことは間違いないです。何なんだよ、このコース。

141130_CP5_5

高層マンション群が見えてきたと思ったら、その合間の道路脇にエイドらしきものが。CP5!

最後のところで多少のタイムロスがあったものの、CP4から2時間10分ほど、19:05にCP5に到着です。

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このエイドには、たまたまですが日本からのランナーがたくさん(といっても5人ほど)いたので情報交換。しかし、どなたも初参加とのことで、完走できるペースなのかどうかもよく分からない状況ではありますが、こういうところで日本語で話せる人がいるというのは、ほっとしますね。

エイドのレーズンブレッドをポカリで流し込んで出発!

CP5:Wo Hop Shek@54.5km 〜 CP6:Lam Kam Road@66km

まだまだ辛いセクションが続きます。Wo Hop Shekの街を抜けてKei Lak Tsai〜Pak Tai To Yan〜Tai To Yanと尾根沿いを走るCP5〜CP6パート。

コース図CP6

11.5kmで780mを登ります。

高低図CP6

まずは駅前を通過。あまりにも街中すぎて、若干戸惑いながらも横断歩道の向こうに貼ってあるマーキングをたどりつつ進むと…… 

141130_CP6_1

マンション脇の道から、それらしい雰囲気に。

141130_CP6_2

さすがにそろそろ慣れてきました、長い急階段。手すりを使って両腕の力で全身を持ち上げながら登ります。下半身はできるだけ使わないように。全身総力戦。

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さっきまでこの高層マンション群を見上げてたのに、あっという間にここまで上がってきました。ぜぇぜぇ言ってますが。

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こんな街の明かりも見えなくなるほど登ると再び雨が。そして上の方はもちろん街灯なんてまるでなく、めっちゃ怖いっす。この区間、本当に嫌だったし、長かった。早く抜けたくて、少しペースが上がります。

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今回は、二日間通じてずっと半袖短パン。アームカバーでの体温調節で十分だったんですが、雨が降ってるときだけアクティブシェルをバックパックの上から前を開けたまま羽織り、濡れるのを防いでました。前を閉めると暑いぐらいだったので、それぐらいの装備でちょうどよかったかと。

幹線道路へ出るとエイドは近い!長い間一人で山を走ってると、車が走る音が聞こえただけでもちょっと安心する。

141130_CP6_6

道路脇のエイド、CP6へ到着。さすがに疲れてきて腰を下ろす。しかし、まだ半分来てない。ようやく第2セクションが半分終わっただけだもんな…… 半分超えると気分的にはずいぶん違うんだけど。

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次のドロップバッグがあるCP8までの残りの補給を計算しながら、ポカリで持参のベビースターとハニーワッフルを流し込む。長期戦は、同じものばかり食べていると飽きてくるので、色んな食感のものを持って行ってます。

 

そろそろ座ると立ち上がるのが辛くなってくる(涙) なんだかんだで既に66km走ってますからね〜この時点で21:45。CP5からは2時間40分かかってます。いやー長かった。

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HK168(残り4.5km)リタイア記⑧へ続く。

HK168(残り4.5km)リタイア記⑥|海・山・牛・廃墟。多彩なコースをやり繰りしつつ、まずはSection1完走!

2014年11月末、8ヶ月連続ウルトラマラソン/トレイルチャレンジの最終章、「HK168」で香港に行ってきました!

結果は…全168kmのうちの163.5km地点、ゴール手前のCP15で関門時刻に間に合わずDNFとなりました。無念のリタイア記です。

前のエントリはこちらから。
HK168(残り4.5km)リタイア記①|HK Expressでいざ香港へ!

HK168(残り4.5km)リタイア記②|HK168前日。なかなかオープンしないレース受付を待ってる間にMongkok満喫。 | reboot blog

HK168(残り4.5km)リタイア記③|HK168前日。香港でもカーボローディング! | reboot blog

HK168(残り4.5km)リタイア記④|当日の朝、地下鉄&シャトルバスでスタート会場へ。 | reboot blog

HK168(残り4.5km)リタイア記⑤|38時間レース、いよいよスタート!さっそくの激登りも順調な滑り出し。 | reboot blog

CP2:Lai Chi Wo@21.5km 〜 CP3:Luk Keng@32km

まずは最初の20kmを何事もなく完了。CP3までは海沿いをぐるっと走る10.5kmです。
コース図CP4

小さな登りがちょこちょこありますが、全体的にフラットなパート。
高低図CP3

CP2まではエイドにも水しかないので、持参の補給と軽くマッサージを済ませ出発。

さっそく海沿いへ。
141130 CP3 1

海沿いのトレイルを走っていると、雨がパラパラと降り始めます。先が長いのに序盤での雨は凹む。。。幸い、トレイルの中なので、雨で直接濡れるということはない程度。
141130 CP3 2

CP2〜CP3までのパートは、他の国だったらこんなところ走らせないだろうなあ……という面白いコース設定で、ゴミだらけの中を突っ切ったり、廃墟の中を通過したり(笑)
141130 CP3 4

こんなところ通過すると思わないでしょ… 運営側もそう思ってか、マーキングがやたらめったら貼ってあります(笑) 矢印の表示とピンクのテープが今回のコースのマーキング。
141130 CP3 3

この12時間後ぐらいに、血眼になってこのマーキングを探し、「あった」「なかった」で一喜一憂することになるんですが……
141130 CP3 6

廃墟エリアを抜け海沿いをぐるっと回り込む。こっちはトレイルど真ん中なのに、海を隔てたすぐ向こうには高層マンション群という絵は、香港ならでは。香港はどこに行っても、海・山・街が近い。
141130 CP3 5

しばらくトレイルを走っていると再びロードへ、人がゴハン食べてる脇を失礼して、さらに海沿いを。
141130 CP3 10

こういう海沿いのロードは、今年イヤというほど走りました。チャレンジ富士五湖しかり、サロマ湖ウルトラしかり、洞爺湖のIRONMAN JAPANしかり。今年は4月からよく走ったなあと思い出すと同時に、一戦一戦がちゃんと経験として蓄積されていることを実感。
141130 CP3 7

CP2を出てから、マイルストンのように一定間隔で大きな糞が落ちてるなあと思っていたら野良牛とすれ違い。これだったのね。でかいけど、なぜかどちらかには避けてくれる。
141130 CP3 8

CP2から1時間40分ほどでCP3到着。2時間ちょっとの貯金なのでまずまずか。ここからエイドで食べ物が出るのでさっそくバナナなどを口に詰め込み、ハイドレに水を補給。
141130 CP3 9

日本だと大会によっては自販機でジュース買うのも禁止されていたりしますが、途中の食堂でゴハンを食べてもいいのか、HK168参加ランナーらしき人たちもチラホラ(笑) お金持ってくればよかった……
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CP3:Luk Keng@32km 〜 CP4:Hok Tau Campsite@44.5km

CP3からは「Nam Cham Country Trail」を通って一山超え、スタート地点に戻る12.5km。ここまで走り切ると通算44.5km、Section1終了!
コース図CP4

小さく一山、その後にもう一山ありますね〜

念のためのハンドライトは持って走っているものの、メインのヘッドライトはCP4のドロップバッグに入れているので、暗くなる前にはたどり着きたいところ。
高低図CP4

まずは町の中を抜けて、公園からトレイルへ。
141130 CP4 1

登りに入り、まずは小さな一山。ここでもトレッキングを楽しむグループとすれ違う。どこからでもすぐに山がある香港では、一般的な娯楽として浸透しているんでしょう。
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登り切ると、すぐに下りへ。
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次のトレイルへの入り口を発見。こういうのを見落とすと一巻の終わり……
141130 CP4 4

ここからは1時間以上、ひたすら登り続け。石段ばっかりで疲れてくる。かかと側に重心がかかりがちな斜面よりは、アキレス腱には優しいけど。
141130 CP4 5

ひたすら石段。気が遠くなる。次のCPにドロップバッグがあるので、登りながら残っている補給食を計画的に消化。
141130 CP4 6

長ーい登りを終え、下りに転じる。
141130 CP4 7

開けたトレイルへ。ここは山の中の大平原といった感じで気持ちよかったなあ。霧で見通しが悪く、どこ走ってるのか分からなくなりそうだったけど。
141130 CP4 8

下の方に街が見えてきた!あそこまで下ればCP4??
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下り切って住宅街へ。ここからのフラットロードが意外と長かった……
141130 CP4 10

さすがにちょっと疲れてきたか、歩き始める人もチラホラ。自分も少しだけ、前の集団に合わせて歩き、体力回復を画策。
141130 CP4 11

CP3から2時間20分、いまだ2時間以上の貯金をキープ。
141130 CP4 12

スタート地点であるCP4に戻って来て、とりあえずドロップバッグをピックアップ。こうしてみると、お菓子の詰め合わせにしか見えない……
141130 CP4 13

ここではカップヌードルが出る予定だったので、食べる気満々だったのに、肝心のお湯が切れ混乱のエイドスタッフ。
141130 CP4 14

運営的にはゆるゆるなので、セルフマネジメントでうまく立ち回らないとと、改めて決心を固めたCP4でした。

HK168(残り4.5km)リタイア記⑦へ続く。

HK168(残り4.5km)リタイア記⑤|38時間レース、いよいよスタート!さっそくの激登りも順調な滑り出し。

2014年11月末、8ヶ月連続ウルトラマラソン/トレイルチャレンジの最終章、「HK168」で香港に行ってきました!

結果は…全168kmのうちの163.5km地点、ゴール手前のCP15で関門時刻に間に合わずDNFとなりました。無念のリタイア記です。

前のエントリはこちら。
HK168(残り4.5km)リタイア記①|HK Expressでいざ香港へ!

HK168(残り4.5km)リタイア記②|HK168前日。なかなかオープンしないレース受付を待ってる間にMongkok満喫。 | reboot blog

HK168(残り4.5km)リタイア記③|HK168前日。香港でもカーボローディング! | reboot blog

HK168(残り4.5km)リタイア記④|当日の朝、地下鉄&シャトルバスでスタート会場へ。 | reboot blog

Start:Hok Tau Campsite@0km 〜 CP1:Bride’s Pool@11.5km

さて、いよいよ制限時間38時間の闘いのスタート。

長いレースになればなるほど、スタート地点での緊張感が薄くなる傾向が…… だって先があまりにも長いので。参加人数も多くないのであせって並ぶこともなく。

マイクで「みんなそろそろ集まって〜」的なことを言ってると思ったら、突然カウントダウンが始まりいきなりスタート!開始予定時刻9時の2分前‼︎(笑)

偉い人が出てきて挨拶するわけでもなく、ゲストをお迎えすることもなく、段取りの説明をする担当のスタッフらしき人がそのままスタートまでやっちゃったぐらいの感じで。若い大会って、こういうところが堅苦しくなくて本当にいいですね〜

スタートゲートは一応それなり。
141130 CP0 6

応援に来ていた家族や友人たちの花道を通ってのんびりとレーススタート。
141130 CP1 1

スタートからCP1までは、11.5kmのコース。
コース図CP1

スタート直後から一気に600mほど登って下る、いきなりタフなコース。
高低図CP1

ここで張り切って脚が終わったら先はないので、CP1までは時間がかかってもいいので、絶対にがんばらないと決意。
141130 CP1 2

準備運動のようなロードを数kmを抜けると、さっそく登り階段へ。息が上がりすぎることがないように、大腿を使わずに、かなり慎重に登り開始。
141130 CP1 3

石段の直登続き。香港の山は、標高は高くないけど起伏が激しく傾斜がきついっす…… どちらかと言うと抜くことが多い登りですが、ここに限ってはいっぱい抜いてもらいました。すでにほぼ最後尾。
141130 CP1 4

長い。そして、傾斜がきつい。でも最初だから無理すればガンガン登れてしまう。これは明らかにトラップでしょう(笑) 時間をかけてじっくりと。
141130 CP1 5

たっぷり時間をかけて登り切った後は尾根沿い。これは気持ちいい。コースじゃないところでも一度走ってみたいと思う分岐がたくさんありました。香港は意外にもトレイル天国でした。
141130 CP1 6

すっかり上がってきましたね〜しかし、ゆっくり登りすぎて、レース開始2時間弱で、すでに視界の中にランナーがほとんどいないんですが(笑)
141130 CP1 7

しかし、一番きつい登りをほぼ無傷で消化。下りへ。

細い下りを抜けて一度道路に出ると、応援部隊が出現。と思ったらナンバーを読み上げているのでチェックポイントらしいです。計測器もないけどとにかくCP1通過!
141130 CP1 8

まずは11.5kmを2時間44分、CP1関門時刻の45分前に通過。これをあと15回かと思うと…

CP1:Bride’s Pool@11.5km 〜 CP2:Lai Chi Wo@21.5km

CP2までは走れる10km。
コース図CP2

ほぼ下りなので、CP1までを抑えて走った分、しっかり貯金したいところ。
高低図CP2

CP1までの下りの続きの、気持ちよく走れるトレイルですが、香港は全体的に路面が堅めですね。
141130 CP2 1

一度トレイルを抜けると、次のトレイルまでは竹の群生(?)を脇に見ながら。
141130 CP2 2

ペースが上がりすぎないように気をつけながらも気持ちよく走っていると、ようやく他のランナーの背中が。ここからしばらくはペースが同じくらいの二人組に付かせてもらって黙々と走ります。
141130 CP2 3

途中からは四人編成に。ガジュマルの観光地(?)の中を心地いいペースで。
141130 CP2 4

ガジュマル地帯を抜けるあっという間にCP2へ。
141130 CP2 5

CP1から1時間ちょっとで来た計算ですね。

しかし暑い。昼間の低地はけっこう気温が上がり、走り続けていると暑く、CP2では頭から水をかぶってリフレッシュ。
141130 CP2 6

走れるパートは補給しにくいので、座って持参のベビースターを水で流し込む。うーん、しかし長丁場。

HK168(残り4.5km)リタイア記⑥へ続く。

HK168(残り4.5km)リタイア記④|当日の朝、地下鉄&シャトルバスでスタート会場へ。

2014年11月末、8ヶ月連続ウルトラマラソン/トレイルチャレンジの最終章、「HK168」で香港に行ってきました!

結果は…全168kmのうちの163.5km地点、ゴール手前のCP15で関門時刻に間に合わずDNFとなりました。無念のリタイア記です。

前のエントリはこちら。
HK168(残り4.5km)リタイア記①|HK Expressでいざ香港へ!

HK168(残り4.5km)リタイア記②|HK168前日。なかなかオープンしないレース受付を待ってる間にMongkok満喫。 | reboot blog
HK168(残り4.5km)リタイア記③|HK168前日。香港でもカーボローディング! | reboot blog

当日の朝

レースは11月29日土曜日の9時スタートで翌日曜日の23時が制限時間です。

電車でスタート地点まで行こうと思っていたんですが、レースの5日ほど前にメールで無料シャトルバスの案内が来たのでそれを利用することに。ありがたいけど、そういう連絡はもっと早く送ってほしい(笑)

朝7時に地下鉄MTRのKowloon Tong駅発なので、まだ辺りも暗い6時過ぎに宿を出発。

大量の物売りをかき分けて入ってきた怪しげなマンションの入り口も、この時間はまだ平和。
141130 CP0 1

地下鉄を何度か乗り換えてKowloon Tong駅へ。最寄り駅で明らかにHK168に出場だろう格好の中国人ランナーと会ったので、ここまで連れてきてもらう。

あまり英語が得意ではないようで深い話はできなかったけど、その彼は去年の大会にも出て、110km過ぎの関門に引っかかってDNFだったらしい…一体、どこまで行けることやら。

Kowloon Tong駅から歩いてすぐのところがバスの集合場所。
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ランナーらしい人たちの流れについていくとバス発見。一台目は満席で二台目を待つことに。海外の大会の場合、来る来ると言っていた二台目が来ないこともままあるので、不安な気持ちで待っていましたが、ちゃんと来ました(笑)
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バスで一時間弱、スタート地点のHok Tau Campsiteへ到着。
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スタートまではまだ1時間ほどあるので、荷物を下ろしてゆっくりストレッチとテーピングを。まだ二回目だし、数百人規模の小さなレースなので、スタート地点もこじんまりしていて平和です。
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HK168:レース概要

ところでこの「HK168」というレースですが、今年が2回目の開催です。

・総距離168km
・累積標高6710m
・制限時間38時間

どの数字を見ても、今年走ったウルトラレースの中で最難関は間違いなし…スペックだけで言うと、9月に走った信越五岳の110km/4670m/22時間が過去最高ですので。

一般的に「香港」と聞いてイメージするのは香港島、KowloonからMongkokあたりまでのエリアかと思いますが、レースが開催されるのはもう少し北の方のエリア。しかし、観光エリアから1時間ほどでトレイル三昧というのは、恵まれてます、香港。

全168kmのコースは約10kmごとにチェックポイント(CP)が設けられ、それぞれに関門時刻が設定されています。さらにCP4つごと、約40kmごとにセクションが分けられていて、それぞれのセクションの最終CPであるCP4(スタート地点と同じ)/CP8/CP12(CP8と同じ)にはドロップバッグを置けます。
コース図全体 Section
(Source:Official Webに掲載の情報を一部修正)

1セクション40kmでも一つのレースとして十分なのに、それを4本やるとは、自分でも全く想像できず。まあ、このレースに限らずですが、168kmのレースと考えると気が遠くなるので、10km x 16本を淡々と積み重ねると考えるのがいいでしょう。それでも16本か……

セクションごとの高低図はこんな感じです。
高低図 全体
(Source:Official Webに掲載の情報を一部修正)

Section1のスタート直後にレース通じて最大の登りがあります。セクション単位で見るとSection2がもっともきつく、このパートを走りきれば累積標高6710mのうちの4310mを登ることになります。

というわけで、初めての100マイルレースでレース展開が全く想像できないものの、「ある程度の時間的な余裕を持ってSection2を終えることができれば、あとは気力で何とかなるはず!」という曖昧かつポジティブな想定でレーススタート!

HK168(残り4.5km)リタイア記⑤に続く。

HK168(残り4.5km)リタイア記③|HK168前日。香港でもカーボローディング!

 

2014年11月末、8ヶ月連続ウルトラマラソン/トレイルチャレンジの最終章、「HK168」で香港に行ってきました!

結果は…全168kmのうちの163.5km地点、ゴール手前のCP15で関門時刻に間に合わずDNFとなりました。無念のリタイア記です。

前のエントリはこちら。

HK168(残り4.5km)リタイア記①|HK Expressでいざ香港へ!

HK168(残り4.5km)リタイア記②|HK168前日。なかなかオープンしないレース受付を待ってる間にMongkok満喫。 | reboot blog

 

ランチカーボローディング

宿に一度チェックイン後、直前にブックオフで買った前年度版の『地球の歩き方』を見ながら、宿近くの九龍(Kowloon)エリアをブラブラ、ゴハンを食べられそうなところを捜索。

ぼくは、フルマラソン2戦目がフィンランドのヘルシンキマラソンだったんですが(当時ヨーロッパ赴任中だったので)、スタートが13時だったために午前中は徒歩で観光しまくり、スタート時点では脚がすでに終わっていたという苦い思い出があります。この反省を踏まえ、観光は最終日に回すことに。100マイル走った翌日に観光できればの話ですが…

Kowloon Park Dr.脇の公園のようなスペースの奥に、怪しげな半屋台の店を発見。近所にお勤めのローカルがランチに入っていくのを見て突入。

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いい感じの大衆食堂。客の回転も速いので当たりくさい。

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しかしメニューが全く読めない(涙) 漢字の雰囲気で何となく出てくるものは想像できるものの、発音ができないので指差し注文で出てきたのがこれ。

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わぁーうまそう!でも、想像してたのと違う(笑) 漢字の雰囲気で分かるとか言ってごめんなさい。そして香港、全然英語通じへんやないか。

でも、うまいっす。たぶんどれ頼んでもうまいっす。ぺろり、とカーボローディング一食目完了。

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九龍側から、なぜか神々しい様相の香港島を眺める。ここでも流行ってる自撮り棒。

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一度宿に戻り、翌日レースの準備でウェアとドロップバックの整理。丸2日間にわたるレースは初めてなので、大量に持ち込んだ補給食(大半は日本から持ち込んだお菓子。しかし、香港のセブンイレブンにも結構売っていた…)の振り分けに時間がかかる。

1時間ほどして準備を終え、外に出るとすっかり暗くなってます。暗い方が香港らしいな。

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夜カーボローディングも近場で。

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まかない風(笑) でも、いいんです、米さえ食べられれば。香港は、レースでいっても食事にはさほど困らないからいいですね。

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レースが始まったら丸二日間はまともに寝れないことを考えると、最低でも8時間以上は寝ておきたいところ…

なんだかんだで21時就寝、翌5時半起きだったので、9時間近くたっぷり寝てレースを迎えます。

HK168(残り4.5km)リタイア記④へ続く。

HK168(残り4.5km)リタイア記②|HK168前日。なかなかオープンしないレース受付を待ってる間にMongkok満喫。

2014年11月末、8ヶ月連続ウルトラマラソン/トレイルチャレンジの最終章、「HK168」で香港に行ってきました!

結果は…全168kmのうちの163.5km地点、ゴール手前のCP15で関門時刻に間に合わずDNFとなりました。無念のリタイア記です。

前のエントリはこちら。

香港市街へ

空港での昼寝(朝寝)でだいぶ回復し、ようやく香港市街へ向かいます。

今回、市街へはバスを利用。まずはゼッケンなどRace PackのピックアップのためMongkokへ向かいます。HK$33=500円ぐらい?
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乗ろうと思ったら、羽田で没収されたばっかりのVICTORINOXの広告全面の二階建てバス。ちくしょう!

しかし、相変わらず香港の立体感ってすごいっすね。累積標高7000m近いレースがつくれるぐらいだから、地形自体の起伏もすごいですが、どこでも高密度で高層ビルをガンガン建てていく根性がすごい。
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30分ほどでMongkokへ到着。街中はさらに。これでもか、というほど詰め込んでくるこの密度感は、色んな意味で見習いたい。
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それにしても、スポンサーだからだとは思うけど、街の雑居ビルの6Fにあるアウトドアショップで受け渡しをするって、まだまだ小さい大会なんですね…… 今年でまだ2回目だし。日本からの参加者は少し増えたみたいですが。
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しかし、あれだけ昼寝してから行ったのに、残念ながら開店前。一時間ほど散策してからもう一度行ったら、今度は大会の担当者が来るのはさらに一時間後と言われ、仕方なく近くのスタバへ避難。香港まで来てスタバ。でも、ほかにゆっくりできそうなところがないんですよ、屋台しかない。
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(レースに向けてカフェイン抜き中なので、コーヒーは飲みません。)

香港は街中歩いてるだけでおもしろいですね。小学校の名前が「優才書院」。めちゃめちゃ頭良くなりそうじゃないですか。しかも通りの名前が「花園街」。華もあります。
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最近知り合った友人で、二十代前半なのに囲碁有段者かつ文筆家、異様に頭のいい通称「若様」という人がいるんですが、彼はきっとこういうところの卒業生なんでしょうね。

ニュースの映像を見るとこのあたりでも、民主化デモが行われていたようですが、今日のところは至って平穏。警察官の方々はところどころに張り付いていましたが。

「COOL JAPAN」の代名詞、プリクラもほぼ日本仕様のまま輸出されているようです。
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なんだかんだ言って、重い荷物持ちながら観光してしまったあと、三度目の正直でようやくミッション完了。

こんなところがレースの受付会場だと思います??
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その店内の、臨時机による臨時受付。こういう手作り感のある大会、いいですね。レース内容はいかついくせに。
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すっかりMongkokを楽しんでしまいましたが、Tsimshatsuiへ移動して宿にチェックイン。メインストリートであるNathan Road沿いですが、ハイアットでもシェラトンでもペニンシュラでもなく、

ここ。この怪しい建物を入って、
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この怪しい扉を入って、
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裏方を隠そうという気もさらさらない通路を通って、
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ベッドしかないこの部屋。ゲストハウスなんでこんなもんですね。一泊3500円ぐらい。
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あとはシャワー室兼トイレのみ。一人旅じゃないとこんなところ泊まらないので、学生時代を思い出し、少し懐かしい気持ちに。
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雑多なゲストハウスが寄り集まってるマンションなんでしょうね。
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いい雰囲気です(笑)
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Tsimshatsui駅から徒歩数分なので、立地は抜群!この後、いよいよカーボローディングに繰り出します!

HK168(残り4.5km)リタイア記①|HK Expressでいざ香港へ!

2014年11月末、8ヶ月連続ウルトラマラソン/トレイルチャレンジの最終章、「HK168」で香港に行ってきました!

結果は…全168kmのうちの163.5km地点、ゴール手前のCP15で関門時刻に間に合わずDNFとなりました。無念のリタイア記です。

香港へ出発!

大会前々日の2014年11月27日の深夜便で香港へ向かいます。羽田空港国際線ターミナルは、すっかりクリスマス。141128 1

総距離168km&累積標高6710m、制限時間38時間のこのレース。土曜の朝9時スタート/日曜の夜23時が制限時間なので、レース前後の金曜/月曜で休みをいただいて旅程を組みましたが、案の定仕事がピークのため、かなりヤバい状態です。仕事はもちろんですが、体調管理も全くできておりません。

昨日は謎の頭痛に見舞われ、チームメンバーが順番に襲われているインフルエンザが「よりによってこのタイミングで来たか」と思ってましたが、ただの寝不足だったようで。深夜便だったフライトで寝て、着いてからもさっきまで空港のベンチでバックパッカーと一緒に寝てたら回復しました。というわけで、今、HongKong AirportのWi-Fi圏内におります。香港、到着!
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初HK Express!

香港は実に15年ぶり。大学生の頃来て以来です。たしか前来た時は格安のAir Indiaで悪天候の中を飛び、墜落の恐怖の中、なんとか着陸して拍手が起こったことだけを鮮明に覚えています。

今回は、去年?就航したばかりのLCC、香港エクスプレス(HK Express)を利用。
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ヨーロッパに住んでいた頃LCCはよく使っていたので、特に抵抗なし。サービスに不満もなし。というか特にサービスはなし。4時間ほぼずっと寝てました。

・行き UO623 (01:10羽田発/05:25香港着)
・帰り UO622 (19:10香港初/00:10羽田着)

で往復諸々込みで24630円でした。7月末に取りましたが、1万円台で収まると週末だけでも気軽に行ってみようかなという気になるんですけどね。

ちなみに予約の後、送られてきた旅程表を見ると、羽田発の時刻の横に「HKT」と書いてあるので、日本時間で12:10発なのかと思ってたんですが、どうもそうではなく、普通に現地時間=羽田はJSTでの01:10でした……

持ち込み荷物チェックはゆるめ?

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荷物は↑一個ですが、持ち込み荷物の規定サイズギリギリ(というかちょっとオーバー気味、上に乗ってるのはMacbook Air 11”です)。

Ryan Airとかだったら、搭乗間際で「サイズオーバーだから金払え!」などと言われてしまうんだろうなと思ってたんですが、サイズ測定も重量測定も特になく、チェックイン時にチラリと背負ったまま見せただけでした。お菓子詰め込んでるし、測ってないけど、規定重量の7kgはオーバーしてたかも。

トレイルラン遠征時のセキュリティ注意事項

航空会社の荷物チェックはクリアしたものの、セキュリティで洗いざらい調べ上げられました。そして、没収されました、これ。

そりゃ没収ですわ。すっかり忘れてました。

持ち込みバッグの中の、トレラン用バックパックの中の、ファーストエイドキットの中に入っていたので、階層が深すぎて中々突き止められず、担当の女性が泣きそうになってました。見つかったとき「よかったぁ…… 」と小さな声でつぶやいてました。ごめんなさい。でもファーストエイドとしては必携品なんですよね〜困った。

それから、ゼッケン留めの穴あけ用の一穴パンチも、没収はされませんが必ずセキュリティで引っかかるので、遠征のときに持って行く方は、あらかじめ出しておいた方が無難です。X線越しには形状が折り畳みナイフに見えるようで、100%の確率でセキュリティチェックにかかります……

そういうわけで、結局バッグの中はほぼ全開放、レース用のドロップバッグに入れようとビスコやらベビースターやら小袋のまますき間に押し込んでいたので、かなりの恥ずかしめに遭いました。自業自得ですけど(涙)

遠征時は、本当は日焼け止めとかアイシング用のスプレーも持っていきたいので、これからは預け入れ前提かなと思っております。

***

そんなわけで、この日は早朝についた割に空港でのんきにブログを書いています。

「せっかく来たのに観光もせずもったいない」なんて気持ちは全くなく。明日も明後日も、夜通し香港のほとんどを走ることになるんだから。大半が観光地ではないですが!

それに、以前、午後スタートのHelsinki Marathonで、調子に乗って午前中観光しまくって、レースで脚が全く動かなかったことの反省もあり…… 観光は月曜にします。レース後はレース後で、脚が全く動かないと思いますが。

ところで、天気予報見ると、明日の天気は「激しい風雨の可能性」となってるんですが大丈夫!?

ランでは学べないけど、仕事においてとっても大事なこと。

『”ラン大学”で学んだことシリーズ』というエントリを書いてるぐらい、仕事や人生における指針をランからたくさん学ばせてもらっているんですが(このシリーズ、最近書いてませんが、草稿はたくさんあるので、ちょくちょく書いていこうと思います……)、唯一と言っていいほど、ランと仕事では真逆であると思っていることがあります。

それは、「諦める」ことについての姿勢とでもいいましょうか。

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ランにおいては、特にレースの場合は、関門に引っかかってDNFを余儀なくされることはあっても、自分からレースを止めるということはありません。つまり、基本的には絶対に諦めません(今週末のレースはちょっと不安)。

ところが仕事においては、無理だと思ったら、さっさと諦めてギブアップ宣言することが最良の策だと思っています。仕事は、多くの場合、ランのような個人戦ではなくチームの総力戦です。ランのような単一種目ではなく異種格闘技戦です。自分一人でがんばるというのは、頑張り方のほんの一つでしかありませんし、バスに乗ろうとタクシーを使おうと、あらゆる手を使ってゴールに辿りつきさえすればいいのです。

逆に最低の策は、いつまでも自分一人でできもしない仕事を抱え込み、「これはやばい」と気付いた周りの人たちに、手遅れになってタオルを投入されること。もしかしたら、まだ余力を残したチームメイトが待機しているかもしれないのに、その力を活かす機会を奪うことにもなります。

だからこそ、昨日のエントリでも書いたように、人に頼ったり、助けを求めたり、ごめんなさいしたりして、さっさと白旗を上げ、他の方法で課題が解決するように軌道修正を図っているわけです。

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仕事においては、自己申告で”DNF”する潔さが大切。仕事における”DNF”の数は、決して不名誉なことではありません。これだけは、ランからは学べないことなんですよねえ。